第3回・設計打ち合わせ④ ~換気経路~
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
昨日は換気量について書きました。
今日は換気の通り道、換気経路についてです。
そもそも換気は、なぜしないといけないのでしょうか。
換気の目的は、新鮮な空気を取り入れ、
汚れた空気を外に出すことにあります。
室内では、人が呼吸をしたり、キッチンのコンロやストーブで
ガスを燃焼させることで、酸素が減り、二酸化炭素が増えます。
この減った酸素を補い、増えた二酸化炭素濃度を下げる必要があります。
なかなか普段気づきにくいですが、この二酸化炭素の濃度が
人の脳の活動に与える影響は、思ったよりも大きいようです。
しっかり換気を行うことで、世のパパさん、ママさんが、
「しっかり勉強しなさい!」
と叱るより、お子様の勉強が、はかどるかもしれませんね(^O^)
換気の目的は、この酸素・二酸化炭素の他にも、
VOCの排出という意味を持っています。
VOCとは、簡単にいうと化学物質です。
塗料や、家具や建材の接着剤・・ありとあらゆる物に使われていて、
現代の生活からこのVOCから逃れるすべはありません。
昔のお家は隙間だらけで、このVOCも至る所から
外に排出されていたのですが、近年の住宅は昔に比べて、気密性が上がっています。
隙間が少ないお家になっているわけです。
そこで確実に換気するように法律で決まりました。
前回の記事で紹介したように、1時間に家全体の気積の0.5回分。
つまり、2時間に1回、家じゅうの空気を入れ替えなさい、というルールです。
法律で決まっているので、換気の量としては図面上、
新築のお家であれば、このルール「24時間換気」は適応されています。
ただ、その換気が確実か。
人が生活している場所がすべて換気されているか。
と問われると、?がついてしまいます。
で、今回のくろーばー家でも、換気経路については、いろいろ頭を悩ませました。
現在のところ、吸気口と排気口(排気ファン)は、下図のように設計しました。
1階
2階
ポイントは、
吸気口は、排気口から一番対角にとり、部屋全体の換気がされるようにしています。
これが出来るのも、La-60というパワフルな換気ファンのおかげでもあります。
普通のファンだと負圧にする力が弱く、
遠い吸気口からは空気を引っ張ってきにくいと思います。
ちなみに、くろーばー家では浴室に標準でつく、「浴室乾燥冷暖房」をはずしています。
図面でも「24時間換気外」のマークがついているかと思います。
LA-60のパワフルな換気能力で、これが可能のようです。
浴室がちゃんと換気されるか少し不安な面もありますが、兵庫県にお住いの施主さんが
とある工務店で実際に、この方法で換気経路を組まれていて支障がないそうです。
もう一つ、自分が工夫したポイントが、
吸気をエアコンの気流に絡ませるということです。
熱交換器のない3種換気では、吸気口から外気がそのまま入ってきます。
つまり、夏は外の熱い空気が、冬は外の冷たい空気が、家の中に入ってくるわけです。
たとえば、長時間いることが多いリビングのソファの近くに吸気口があったら・・。
子どもの勉強机の近くに吸気口があったら・・。
キッチンの足元に吸気口があったら・・。
不快なこと、この上ないですよね(^_^;)
これらを軽減する方法は、長時間、人がいる場所の近くに、吸気口を設置しないこと。
次に、エアコンの風が吹く場所に、吸気口を設置することです。
吸気にエアコンの気流を絡ませることで、
エアコンで設定した温度の風が混ざるので、不快感の軽減を計画しました。
どこまで思惑通りにいくかは分からないですが、
お家が完成したら体験談を記事にしたいと思います。
このような計画のもと、ご紹介した上の図面から、もう少し変更点もありますが、
大まかにはこのような換気経路でいこうと考えています。