第3回・設計打ち合わせ③ ~換気量~
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
さて、以前に長々と記事にした換気についてです。
換気についてあれこれ言っている僕に、気をつかってくれたUさんが、
換気量の一覧表を出してくれました。
それが、こちら。
こまかい表なので、見づらいかもしれませんがご了承ください。
今回、くろーばー家で採用する換気ファン(換気扇)は、
日本スティーベル社のLa-60。
風量(換気量)は、
弱モードで、35m3/h
強モードで、65m3/h
が、段階的に選択可能。
(温度・湿度で自動でモード選択してくれます)
この表の左側は、それぞれの居室や廊下などの
気積(その空間にある空気の体積)が書かれています。
この気積から必要な換気量が割りだされます。
1階・2階の居室や廊下、玄関ホール、トイレなどすべて合わせた
気積が、約242m3(立法メートル)
法定の換気量が、2時間に1回、空気が入れ替わる量なので、
言い換えると、1時間に0.5回分の気積が換気できれば良いわけです。
つまり、
約242m3 × 0.5 = 約121m3
となります。
くろーばー家で採用の換気ファン、La-60の換気量は先述の通り、
弱モードで、35m3
強モードで、65m3
3台ありますから、
35m3×3台=105m3
と、なります。
121m3に、少し届かないので、
1台分を強モードの換気量設定に変えています。
つまり、
35m3 × 2台 + 65m3 × 1台 = 135m3
となり、基準の121m3を超えたので、
換気判定が、〇になっています。
換気回数としては、1時間あたり、0.56回。
規定の0.5回を超えていますね。
現在の住宅は、この1時間に0.5回の換気が義務付けられているので、
図面上、換気量の心配はありません。
ただ、この換気量と換気経路で、正しく換気されているかが問題です。
例えば、家の外で風が強かったり、
キッチンの換気扇をまわすと、換気経路が乱れたり、
新鮮な空気を取り入れるはずの吸気口から空気が排気されていたり・・。
そんな状態が当たり前に存在するのです。
実はほとんどのお家がそのような状態です。
だから、ダクトありの1種換気が、より確実な換気方法になるわけですね。
費用や将来的なメンテナンス、径の太さが確保できない、
比較的に温暖な大阪という条件・・。
こうした理由から、今回くろーばー家では採用を見送りましたが、
新しいお家で1種換気が増えているのは、こうしたことが理由の1つです。
で、くろーばー家のように3種換気ならば、
より確実な計画換気を行おうとすると、強力な排気ファン、
そして、気密性が大切なわけです。
一般的に、(マニアックな世界での共通理解という意味ですが(*^_^*)
C値1.0で、50%、
C値0.5で、70~80%
が、計画換気の実際の数字と言われています。
C値1.0以下が、いわゆる高気密住宅と呼ぶ範囲になりますが、
C値1.0でも、実際の換気は半分しか計画通りに行われていないわけです。
いかに家の隙間を減らすことが、計画換気にとって大切かが分かります。
換気ダクトのない3種換気にとっては、特に重要です。
また、隙間を減らす=高気密なお家は、冷暖房した空気を外に逃がしにくいので、
非常に省エネになるわけです。
今日は換気の話だったのですが、
C値(隙間相当面積)のお話になってしまいました。
まあ、それほど深い関係、そして重要な事項だということですね。
今日も読んで頂いて、ありがとうございます。