【床下エアコン・小屋裏エアコン】泉北ホームのモデルハウスに行ってきました②【松尾和也先生の監修】
こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。
さて、前回に前振りしていました、泉北ホームの新しいモデルハウス。ここから住宅の性能についてお伝えできればと思います。
東大阪市に新しくできた泉北ホームのモデルハウスは、温熱設計で有名な松尾先生の監修です。
では、見ていきましょう。
大きな掃き出し窓には日射遮蔽のためのタープ(?)が取り付けられていました。まあ、この辺はモデルハウスですね。
大きな道路から見たときの見栄えもありますしね。
スタイルシェードなどではなく、タープにしているのは面白いですね。
リビングに面したところに土間&タイル貼りにしている庭。そこに、柱をつけてタープを張れるようにしているんですね。
しっかり予算をとって家の外構を整えるなら、こういう外構も良いですね。
リビングとの一体感が取れて広く感じられますし、庭でバーベキューしたり、ビニールプールをしたりするのにも、こうした土間で続けるのは非常に有効です。
よく、このスペースをウッドデッキにされるケースがあります。
バーベキューの場合に火災のリスクがあったり、経年による劣化が激しかったりするので維持メンテナンスが難しかったりします。
土間&タイルであれば、メンテナンスはほぼ要らず、長期間しっかり使えますからね。汚れにも強いですし。良いですね。
植栽も良い雰囲気が出ていますね。
敷地の面積や外構の予算に余裕があれば、こうした所に力を使いたいですね。
さて、ではいよいよ家の中に、お邪魔していきます。
延床面積31坪の家なので、コンパクトな間取りの家になっています。かなりリアルなサイズ感で、我が家とほぼ同じ大きさの家になります。
16畳ほどのLDKなので、ホントによくある間取りですね。さて、そんな中で、普通のモデルハウスには絶対にない設備があるのですが、分かりますでしょうか。
詳しい方は一発で分かりますよね(*^^*)
答え合わせは、また後にしましょうか。
ダイニングには、もう鉄板ともいえる照明器具、PH5が鎮座しております。オシャレな照明ですよね。
夜に見たら、もっと存在感が出るでしょうね。
PH5の先に見えるのが、先ほどのタープの付いた土間の庭とのつながりですね。
これが同じレベル(高さ)でリビングとつながることで、視線が開けて、同じ広さでも開放感が増すという設計ですね。
床に何かが見えますね。
もちろん断熱・気密に詳しい方は、よくご存じのものですね。答えは合わせは、また今度の記事で(*^^*)
下の画像を見て、面白い壁かけフックだなと思う人は、たぶん普通の人の感覚です。
家づくりを勉強された方は、必ずココに目がいきます。変人(変態)とも言う。
(褒め言葉(*^^*)
1階の室温が25.4℃。湿度が60%。
(勉強していると、その上に表示されている絶対湿度14.1g/m3に目が行きます)
外気温が35℃の日だったので、気温差が約10℃。涼しいです。
ただし、衝撃の事実をお伝えすると、このモデルハウス。
1階は冷房をかけていません!\(^o^)/
「はい?なんで?」
と、なる人と。
「ああ~。」
と、なる人と。
ここでも分かれそうですね。
普通に考えれば、エアコンもかけないのに、こんな涼しいわけないでしょ!となりますね。
はい。
このモデルハウス、夏場は2階にあるエアコン1台だけで冷房しています。
しかも、このエアコン。
なんと2階にある4畳のファミリークローゼットの中にあるんです。
これで、どうやって、2階も1階も冷房しているの?!って感じですよね。
もう少しエアコンに接近してみましょう。
画像で伝わりますかね?
エアコンの上部、つまり、エアコンが空気を吸い込むスペースの上の壁が空いていますね。
これは、つまり、2階の廊下の空気をエアコンが吸い込んで、ファミリークローゼット内に冷気を送り出しているんですね。
エアコンの後ろ、つまり空気を吸い込んでいる廊下側は、こんな感じ。
穴が開いていて、廊下からの空気をエアコンがしっかり吸い込めるようになっています。
え?
じゃあ、ファミリークローゼット内だけ冷たくなって、他の部屋は暑いんじゃ?となりますよね。
ファミリークローゼット内の天井に、換気扇が設置されています。
ここから風を送って、各部屋に冷気を送り込むわけです。
つまり、この部屋はファミリークローゼット兼、空調室になっている訳ですね。すごいですね!
で、泉北ホームが実験データを取っているのか、全館をしっかり空調させるためなのか、この部屋のトビラには、こんな指示が。
ここの部屋のトビラを開けっ放しにしてしまうと、空調計画が崩れてしまいますからね。なるほどです。
すごい家ですよね。
エアコン1台で冷房ができてしまう家。
これが温熱設計の最先端なんですよね。
断熱、気密は当たり前。換気も当たり前。その先にある、空調計画がしっかり出来る。
これが今、求められている技術なんですよね。
断熱とか気密とか、そんなん要らないよ。
なんて、言っている住宅会社が時代錯誤なのは、この辺りを見ても分かりますよね。
松尾先生クラスになると、さらにパッシブ設計に加えて、意匠性もある。住宅の設計をされる方が目指してほしい高みですね(*^^*)
ところで、はじめ、私もちょっと分からなかったのですが、あれ?小屋裏エアコンなのに、なんで、小屋裏に設置せずに、2階のファミリークローゼット内にエアコンを設置したんだろうって思ってました。
これは泉北ホームの方にも、松尾先生にも聞いた訳じゃないので、推測ですが、
延床31坪のリアルな設計なので、吹き抜けがない間取り。だから、小屋裏エアコンの冷気を1階には回しにくい。
そのため、2階はブースターファンで冷気を送り、空調室の床から直接に1階の天井に冷気を送っているのだと思います。
実際、1階のリビング、とくに熱くなりやすい大きな掃き出し窓の近くの天井に、ファンが設置されていました。
計算された空調計画だなと感動しました。さすが松尾先生の監修!
長くなってきたので、今日はここまで。
続きます。