換気扇のないお風呂になぜカビが生えないの?②
こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。
我が家はお風呂に換気扇のない仕様にしています。
ですが、お風呂でピンクカビもあまり出ないですし、まして黒カビなんて見たことがありません。
浴槽はいちおうサラッとさらいますが、洗い場の掃除なんて1週間に1度もすれば良い方です。(ズボラの極み)
そんな掃除頻度ですが、こんな感じ。
あ、別に掃除したあとじゃないですよ(^^;)
カビもあまり生えないですし、浴室そのものも入浴後、4時間もあればカラカラに乾きます。
たぶん一般的な人が聞いたら驚かれると思いますが、我が家には換気扇がありません。
いわゆる「浴室暖房乾燥機」もないですし、窓も開けることがありません。
一般的な人が聞いたら、窓がないのにお風呂場の換気はどうなるの?
とか、
家の仕組みについて少し勉強されている方が聞いたら、換気扇がないのにお風呂場が乾くのか?
とか、思われると思います。
今日はその辺りについて解説したいと思います。
前提として、家の基本的な性能である高気密な家づくりが必須です。最低でもC値1.0以下が必須です。
その辺りは前回の記事でご紹介したので今回は割愛します。
では、我が家の間取り図から換気の流れを見ていきます。
設計打ち合わせ前の間取りなので、実際とは異なるのですが、大まかに我が家の間取りはこんな感じ。
24時換気の流れは、こんな経路になります。
まずは、換気扇(排気口)。
この位置から空気が家の外に出されます。
空気が外に出されると、家の中が負圧になるので、吸気口から外の空気が引っ張られてきます。
つまり、空気の流れとしては、こんな感じ。
赤丸がお風呂です。
ここには、吸気口がないし、独立した換気扇もないので、果たしてちゃんと換気され、入浴後に浴室が乾燥するのか、っていうのが今回の記事の趣旨です。
次に、そのお風呂。
お風呂は赤の矢印の位置か、浴槽の上の天井部分に、浴室暖房乾燥機がついているのが禁煙のオーソドックスになっています。
で、我が家は当然、浴室暖房乾燥機も、換気扇すらありません。
先ほどの間取り図で示した通り、我が家の24時間換気(排気口)は、ピンクの矢印の方にあります。
空気の流れとしては、こんな感じ。
しかし、このままだと浴室の気圧がどんどん下がり、いつかは24時間換気の能力を超えれば、それ以上、気圧は下がらず、換気に限界が来るはずです。
が、実際にはどうなるかと言うと、こんな流れになっているようです。
浴室から吸い出した空気の分だけ、洗面脱衣室から空気が入っていくので、圧力としては均衡を保つようです。
結果として、入浴後4時間もあれば、浴室はカラカラに乾いています。
意図していなかった事ですが、24時間換気が高い位置にあるため、洗面脱衣室側からくる乾いた空気は、低い位置から入り込んでいるようです。
そのため、水滴が溜まりやすい床に乾いた空気が入り込むことで、浴室の乾燥が速くなるという効果を生み出しているようです。
これがもし、お風呂に換気扇があったとしたら、どうなっていたでしょうか。
24時間換気の排気と、浴室内の排気が、相互に邪魔していたかもしれません。
冬場、浴室の換気口から冷気がお風呂に落ちてきていた事でしょう。
これは浴室暖房乾燥機でも同じことが言えます。
浴室の換気扇や暖房乾燥機があると言うことは、それだけの「穴」が空いているわけですから、C値に表れない実質上のC値もガクンと下がる事でしょう。
こうした事を踏まえて、我が家では浴室の換気扇・暖房乾燥機を採用しない事にしました。
私が契約したのは大阪の泉北ホームというハウスメーカーです。
ウリにしているのは設備の良さ、という事もあり、暖房乾燥機はもちろん標準仕様でしたから、標準から外すのはちょっと大変でした。
また、この方法ではお風呂が24時間換気の経路から外れてしまう事や、ほとんど前例がない方法だったので、本当に浴室が乾くのか、私自身かなりのリスクを抱えての施工となりました。
一応、リスク対策のために、負圧にする力の強い3種換気システムを採用したり、浴室内に窓を設けたり、洗面脱衣室に壁掛け扇風機をつけて、浴室が乾きにくい場合の備えはしておきました。
この3種換気システムも標準仕様もよいところだったので、採用するのも大変でしたけどね^^;
浴室暖房乾燥機を無くしたり、元々の3種換気システムの不採用、そして、標準外設備の採用など、見積りでもお手間をおかけしましたし。
現在は他社でお仕事されていますが、設計担当Uさんには本当に感謝しています。
結果として、梅雨時であろうと4時間でお風呂がカラカラに乾いているので、予想以上の結果となりました。
我が家のような浴室の換気方法は、別段特別な事をしなくても成功すると思いますが、一つだけ必須のことがあります。
高気密であること。
ここですね。
かなりの高気密であることが必須であると思うので、気密施工のレベルが高い住宅会社に家づくりをお願いすることを強くオススメします。
気密施工がうまくない住宅会社でどうしても依頼しないといけない場合は、例えば、奈良の設計士・神崎先生のような力を持った方に、気密施工監理(第三者監理)を依頼して、高気密を目指されることをオススメします。
今回ご紹介した方法(と言っても、実はただ24時間換気があるだけで特別なことをしていない)は、1種換気システムを採用しているお家ではおそらく難しいと思います。
1種換気は排気を換気扇で、吸気も換気扇で行っているので、家の中が負圧にならないため、浴室内が負圧にならず、空気の移動が行われにくい事が予想されるからです。
1種換気の場合は、オーソドックスに浴室内に独立した換気扇を設けるか、もしくはCFファンを使った方法が良いと思います。
CFファン方式は、オーブルデザインの設計士・浅間先生が本家本元です。施工事例も豊富なので、浅間先生のブログを参照されると良いと思います。
泉北ホームの施主さんだけで言っても、
神知識を持つYさん邸。
施主ブログ仲間のころりんさん邸。
で、採用されていて、どちらもお風呂がしっかり乾いているとの事なので、かなり有効な方法だという事が身近なところでも実証されています。
なるべく設備はシンプルで、数を少なく。
建築費用としても、掃除的にも、メンテナンス的にも、交換費用としても、見栄え的にも、ね。
と、いうことで、主に我が家の浴室の換気についてのお話でした。
これから1種換気も増えていくと思うので、オーブルデザイン浅間先生のCFファン方式は要チェックという事で、いろいろ勉強することがたくさんありますが、だからこそ家づくりは面白い!
これから家づくりをされる方、応援しています!









