こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。

先日、「高気密住宅はカビが生える？」という記事をアップしました。

もちろん、高気密住宅の方が２４時間換気が効果的に働くので、カビが生えにくくなるのですが、暮らし系のネット記事ではどうも虚言が出回ることがあるようで、その一つをご紹介しました。

この記事ですね。

記事を監修したのは、藤原千秋さんという「掃除の専門家」を自称されるライターさんでした。

この方は記事の中で、このような事を書かれています。

以下引用
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「高気密性住宅は、水周りに発生しがちな黒カビが多いもの。一方、気密性の低くて湿気がこもりにくい住宅でよく見られるのは、白くてフワフワしたコウジカビや緑色の青カビ。黒カビは窓枠やカーテン、エアコンの内部や送風ルーバーなど、水分の多い箇所に発生しがちです。また、コウジカビは古い畳、青カビは壁や押し入れのほか、タンスの底や本棚の奥などの家具に生えやすいですね」

中略

「たとえば、先ほども触れた高気密性住宅です。熱や冷気を逃しにくい気密性の高さをもつ家は、言わば密閉容器のようなもの。室内の水分も抜けにくいので、湿気がこもってカビが好む環境となりがちなんです。また、結露が発生しやすい部屋や、加湿器を必要以上に利用している部屋、観葉植物や水槽がある部屋などはカビが生えやすいですね。風通しが悪いこともカビにとっては好条件なので、実家の自室など、普段は使われていない部屋でも注意しましょう」

引用終わり
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この自称・専門家の方って、ちゃんと実物を見てこられたのでしょうかね。

皆さんも実体験として、昔の隙間風が吹くようなスカスカの住宅と、高気密と言わないまでも、そこそこ気密のとれた近年の家とを比べた時に、どちらがカビが生えやすいでしょうか。

言うまでもありませんよね。

まして、C値１．０以下を取れているような高気密住宅であれば、なおさらです。

我が家のC値は０．２９で、また、浴室に換気扇がありません。高気密住宅の中でも、さらに密閉された室内空間です。

が、梅雨時であっても浴室にカビが非常に生えにくい環境にあります。

それは隙間が非常に少ない高気密住宅であり、そのおかげで２４時間換気がしっかり機能しているからです。

黒カビなんて見たこともありません。

なんで、こんな記事を書いているんだろうと経歴を見てみると、大手ハウスメーカーに勤務歴あり、となっていました。

大手ハウスメーカーの営業マンだったようです。
なるほどね、という感じですね。

非常に残念なことに、こと住宅の性能、とくに気密、断熱、換気、パッシブ設計、長持ち、結露、壁内結露、建築費用、といった家の基本的な性能や設計、価格において、大手ハウスメーカーは施主にとって残念な家づくりとなっています。

とくに気密性能は、温度によって収縮してしまうので大手ハウスメーカーの鉄骨造の家では臨むべくもありません。

気密と換気は非常に密接な関係があるので、低気密な住宅では換気がうまく出来ません。それもかなりの高気密でないと、有効な換気を行うことは難しいのです。

C値１．０以下が高気密な家と、ほぼ定義づけして良いと思いますが、C値が１．０取れていたとしても、計画換気の５０％ほどしか達成できないのです。

C値０．５で、計画換気の７０～８０％程度です。

そうすると、気密が取れていない家だと、当たり前ですが、換気扇の周りだけ換気されている、いわゆるショートサーキットの状態になっています。

だから、クローゼットやシューズクロークのような空間では、湿気たり、イヤな臭いがこもったりしがちなんですね。

でも、高気密住宅は違います。

例えば、我が家で言えば、シューズクロークや、クローゼット、土間収納なんかも一切、臭いがしないです。

お風呂場なんか換気扇がなくても、カラカラに乾きますしね。
（隣の脱衣室に２４時間の換気扇があり、これだけでお風呂場が乾く）

大手ハウスメーカーの営業職として勤務していたからなのか、勉強不足なのかは分かりませんが、誤った情報を発信するのは止めて頂きたいものです。

それとも、気密を取りにくい大手ハウスメーカーから、こうした情報を意図的に流すことで、執筆料をもらっているのでしょうか？さすがに穿った考えかもしれませんが。

ともあれ。

これから家づくりをされる方は、こうした不勉強で、かつ、誤った情報に踊らされることなく、合理的に、科学的に、物事をしっかりと確かめて、より良い家づくりをして欲しいなと思います。

しっかり気密施工をすることで、計画的に換気を行うことが出来るようになります。

窓なんか開けることなく、勝手に２４時間、換気がなされているので、暮らしやすい毎日を得ることが出来ます。

窓は結露しまくり、壁の中すら壁内結露を起こす、スカスカで低性能な低気密住宅に逆戻りさせるような記事はこの世に必要ありません。

厳しい意見ですが、不勉強なライターさんは世に必要ないので、しっかり勉強して出直してきて欲しいなと思います。間違った情報発信ほど、世の人が困ることはないので。

今日は以上になります。