高気密・高断熱・長持ち・ローコストな家の施主ブログwith泉北ホーム

2017年10月完成の新築一戸建てマイホーム。エアコン1台で全館風空調。冬暖かく夏涼しい暮らし。積水ハウスより800万安い建築費用、一条工務店より光熱費が安くなる家づくり。

【家づくりのテーマ】
高気密・高断熱・長持ち・低予算

【拙宅の概要】
高気密(C値0.29)・高断熱(Ua値0.39・Q値1.4)・2×6工法・HEAT20のG2グレード達成(6地域)・ZEH認定(ゼロ・エネルギー・ハウス)・パッシブデザイン・窓APW430・APW330真空トリプルガラス・玄関ドア(イノベストD50)・三種換気システム(La-60)・ホウ酸防蟻(エコボロン)・バルコニー金属防水(スカイプロムナード)・改質ゴムアスファルトルーフィング(イーグルガード)・床下断熱(フェノバボード特注120mm厚)・壁断熱(フォームライトSL140mm)・屋根断熱(フォームライト350mm)・断熱カーテン(ダブルハニカムシェード)・フロアコーティング(UVコーティング)・長期優良住宅・省令準耐火構造・許容応力度計算による耐震等級3・耐風等級2・エアコン1台による24時間の全館風空調・エアコン再熱除湿による絶対湿度コントロール・年間光熱費が約10万8000円(太陽光発電の自家消費を含んだ金額)

【3.11】東日本大震災から家づくりを考える。

こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。




さて、明日は3月11日。

あの2011年に起きた大震災から、もう10年以上も経つのですね。


大阪に住む私が、その凄惨な様子を初めて知ったのは、仕事から帰宅してからのTVニュースでした。


え?これ現実??
というのが偽らざる気持ちでした。


こんな気持ちになったのは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロのとき以来、人生で2度目だったように記憶しています。


超高層ビルに飛行機が突っ込むなんて現実離れしていて、ニュースを見た当初、現実感があまりになかった事を覚えています。


その影響もあり当時、大学生だった私は卒業論文のテーマを変更するほどでした。なかなか中東の和平プロセスについて研究した日本の学生も少ないかと思います(^◇^;)



その衝撃から10年たった2011年。
東日本大震災の被害を伝える映像を見て、またしても現実感のなく大きな衝撃を受けました。


連日明らかになっていく報道を見て、だんだんと現実を受け止めるようになっていった事を今でも覚えています。


被災された方も感じ方は違えど、はじめは現実のものとして受け止めきれなかった方も多かったかもしれません。


失われた命や財産は戻ってきませんが、私たちがその大きなものの代償を糧に得たものもあります。


災害への備えです。


私たちは人類は動物の中で唯一と言って良いほど、災害への備えをすることができる生き物です。


こうして過去の情報を知り得ているのも私たちが知恵を持っているから。犠牲になられた方の命を無駄にしないためにも、災害に強い住まいにいきたいですよね。






地震に対する備え。


家の耐震性をできる限り高めておくことです。耐震等級3はできれば必須で認定を受けた家にする。


等級3を取ること自体はさほど特殊な工法も入りませんし、100万も200万も予算を必要とすることもありません。


耐震等級3を取った上で、予算に応じて、


・許容応力度計算をしてもらう。
・制震ダンパー、制震テープをつける。
・免震装置をつける。


といったことも可能です。


この辺りは予算に応じて、というところなので、まずは耐震等級3をしっかりとれる家にしていきましょう。


業者によっては耐震が等級2でも等級1でも、阪神大震災クラスなら「倒壊しませんよ。」と言います。


確かに、計算上は耐震等級1でも、阪神大震災クラスの地震でも倒壊しないことになっています。


しかし、残念なことに、同じ震度7を記録した熊本地震では耐震等級1の家どころか、等級2の家ですら倒壊してしまったのが現実です。


また、こうした家は昔の家に比べて耐震性そのものは向上しているので、倒壊はせずに半壊程度になる場合も多い。


半壊なら命は守られそうだし、良いじゃないかという考えもありますが、現実は少し違います。


地震は起きた時に命が奪われるのも問題ですが、起きた後の暮らしの質を守るのが大きな問題なのです。


命は助かったが、家は半壊でいつ崩れるかもわからない。


半壊なので、新しく家を建てるにしても、土地を売却するにしても、家の解体作業をしないといけない。


さらに、半壊の場合、地震保険の出る額は全壊に比べると大幅に低くなります。おおよそ半額です。


しかも地震保険の補償額は建物の時価なので、例えば新築時に3000万円の住宅だとして、10年経っていると、時価1000万として判断されたり、さらには、半壊だとその半分の500万しか出ないということになります。


500万では、当座の生活資金、引越し費用、家の解体費用だけで終わってしまいますよね。


住宅資金まるまるが足らなくなることになります。この額は厳しく見ている訳ではなく現実的な金額です。






お金が全てではないですが、生活するにはお金が必要です。


命だけでなく、その後の生活を守るためには、耐震等級1や2よりも、しっかり耐震等級3を取っておくことが、暮らしを守る「保険」として有効だということが分かります。


耐震等級3の認定を受けることは、それほど難しいことではありません。必要な箇所に、必要な量の柱や壁があれば、等級3を取ることが出来ます。


実際、私が住む大阪にある最大手の建売住宅メーカーでも、耐震等級3を標準にしているほどです。


ハウスメーカーと呼ばれる建築棟数の多い住宅会社なら、大きな吹き抜けで、無理に柱や壁を抜かなければ、耐震等級3を取るのは難しいことではありません。


ただし注文住宅の場合は、住宅会社は施主の意向に沿おうとしますから、
大きなリビングにして、
大きな吹き抜けにして、
大きい窓をたくさん付けて、
柱や壁はできる限りなくして・・・


なんて事も逆に可能になりますから、自分たちの命や財産を考えたときに本当にそれが正解かどうかを冷静に判断する必要があります。







東日本大震災では地震被害もですが、津波による被害が大きかったですよね。


正直、津波に関しては住宅性能でどうこう出来ることは少ないのです。一例だけあげれば、大手ハウスメーカーの一条工務店の「耐水害住宅」ですね。


家を船に見立てると分かりやすい。


一条工務店の耐水害住宅は、住宅の周りにポールを打ち込み、これを住宅とを繋ぎます。港に錨で係留した船と同じ仕組みですね。


洪水が起きたとしても、住宅はプカプカと浮かぶだけで被害を免れる仕組みになっている訳です。水が引いたあとは、また元通りの位置に戻ります。


他にも、窓の強度や玄関ドアを工夫し、水圧に耐えられるようになっています。


基礎では換気口に水が入った際、フロートと呼ばれる板が浮上して換気口を塞ぎ、水が侵入しない仕組みになっていて、床下の水害対策も施されています。


さすが、「家は、性能。」の一条工務店ですね。


ちなみに一条工務店は家の中に、部分的なシェルターとも言える防災・耐震シェルターと呼ばれる構造も販売しています。


580トンにも耐えらえる構造となっており、既存の住宅にこのシェルター構造を入れ込むことが出来ます。


古い家で全体としての耐震は弱いが、ふだん使っている寝室やリビングといった場所だけ、地震に強くしたいという場合には、大きな意味のある商品だと言えます。


もちろん、家全体の耐震改修しても良いと思うので、この辺りは色々な条件で検討してみて下さい。


耐震改修は各自治体でも補助金が出ていることが多いので、こうして地震や災害に意識が向いている時に動き出すことが大切だと思います。


災害は起きた後に対策することはできません。
そして、何気なく平和な暮らしをしている時には、災害が起きたことを想像するのも難しい。


だからこそ、先人たちが大きな犠牲のもとに残してくれた歴史を活かして、行動することが大切だと思います。






仲良くして頂いている消防士のブロガー・おまめさんに、東日本大震災のことをお聞きしたことがあります。


また、知り合いの消防士は東日本大震災のあと、大阪から遠い東北の地まで支援活動に向かわれました。


助けたくても助けられない命もあった。
もっと救助の手があれば。装備があれば。


そんな話をのちに聞くことが出来ました。



消防士の方。
ボランティアの方。
行政支援。


いろんな助けはもちろん大切ですが、まずは自分たちの命と財産は、自分たちで守る。そんな努力が必要なのではないでしょうか。


いざ、災害が起きてからでは何もできません。


コロナ禍とはいえ平和な日本です。
平時のうちに対策を取っておくことが大切です。


これから家を建てられる方には、耐震性の高い家づくりをして欲しいな思います。







そして、災害に強い家づくりは、建物に土地が大切な条件になります。


今はハザードマップがありますから、土地を選ばれる際にはまずハザードマップを確認する。


日本は島国ですから、リスクを全て回避すると住める場所があまりに限定されてしまう側面もあります。


そんな場合でも、例えば、近くに避難場所がある。避難ルートが確保しやすい。そんな土地を選ばれるだけでも、生存確率はグッと上がるはずです。


資産価値として私はタワマンはお勧めしませんが、津波・洪水が避けられないエリアであれば、一戸建てではなく垂直に逃げやすいマンションを選ぶのも良い選択だと思います。



私は過去に南海トラフ地震について調べたことがあります。
日本では1500年近くの昔から、計12回の南海トラフ大地震の記録が残っています。


100年から150年に一度、ほぼ定期的に起こっている大地震です。


前回に起こった地震は1944・1946年に起こった昭和東南海地震、昭和東海地震です。


そこから100年がそろそろ近づいてきている訳です。


私は年齢が40代ですが、平均的な寿命で生きている内に南海トラフ大地震が起きる可能性は高いと推測されます。


少なくとも我が子が生きているうちには、ほぼ間違いなく起きると言っても過言ではないでしょう。


私個人の話で言えば、地震や水害については強く意識して、家づくりを進めました。この二つの災害については、我が家においてはまず問題は起こらないだろうと思います。


隕石や原子爆弾といった特殊なものでない限り、安心できる住まいになったと考えています。


あとは風災です。
大型の台風であっても現在の住まい、土地条件ならば、まず問題ないと思います。


ただ、将来的に日本の気候が亜熱帯化し、台風が大型化、強風化していくことは間違いないと思いますから、そこは少し対策が必要になるかなと思っています。


20年後に大型メンテナンスをする予定ですが、その時に対策ができたら良いなと思っている所です。







さて、話がそれてしまいました。


自分たち家族の命。そして財産。その後の暮らし。これらを守るのに住まいは大きな役割を果たします。


これから家づくりをされる方は、家を建てる時、土地を決める時にしか出来ない事がたくさんありますから、しっかり検討して、より良い住まいにしたいですね。


日本の住宅事情がさらに向上していくことを祈っています。

×

非ログインユーザーとして返信する