家を建てるならオープン工法で。【軸組工法、ツーバイフォー工法】
こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。
さて、今日は家の工法についてです。
世の中には色々な工法が乱立しています。
大手ハウスメーカーを見るだけでも、それぞれの住宅会社が○○工法だからウチは耐震性が高いです!と謳っています。
確かに大手ハウスメーカーの工法は耐震技術に関しては独自に研究開発を進めていて、耐震性能は高いです。
測定不能なほどの地震が起きない限り、現在の耐震性能があれば倒壊リスクはかなり低いと言えます。
一方で、問題となるのが「独自工法」という部分です。
2×4(ツーバイフォー)工法の三井ホームなどを除き、大手ハウスメーカーでは、それぞれ型式認定を受けています。
つまり、○○ハウスは△△工法を使っています。
△△工法は××の耐震性があると見なせるので、一律に××の耐震性があると認定しましょう。というのが型式認定というものです。
メリットとしては、年間に数千、1万棟もの家を建てる際に、設計事務の手続きが非常に楽になる点です。
住宅会社としては手間が省けて良いですよね。施主としても人件費が少し省かれる分、多少、建築費用に返る部分があるかもしれません。
ただ、残念なことにデメリットも存在します。このデメリットが大きいため、大手ハウスメーカーが場合によってお勧めができないことにつながります。
まず、一律に認定を受けるために、細かな設計変更ができない点です。
注文住宅を謳っていたとしても、型式認定を受けているわけですから、その範疇を超えての設計はできません。
これは大手に限らず、ハウスメーカーと呼ばれる住宅会社の多くでは同様になることが多いです。
動線や視線的に取り除きたい柱、壁がある。
となった時に、本来、構造計算をすれば別の柱などを用意したり、梁を設ければ可能なところが、型式認定の範疇を越えられない設計ルールのため実現できないことが多々あります。
2つ目は、将来的なリフォームの際に困るというものです。
独自工法、言い換えれば、その住宅会社でしかやっていない建て方ということです。
そのため、将来的にその住宅会社でしかリフォームがしにくいわけです。つまり、住宅会社の囲い込みになるわけですね。
○○ホームで建てると、建て替えでなければ、補修やリフォームが全て○○ホームでしか出来ず、費用も○○ホームの言い値になってしまう、というリスクがあるわけです。
施主が建てたときだけでなく、将来的にも良いカモにされてしまうのですね。恐ろしい話です。
また、その住宅会社が存続していれば良いですが、その会社が潰れてしまった時はどうなるのでしょうか。
最悪、補修すら出来ないことすら想定されます。住宅は5年、10年のものではなく、建ててから数十年、今ならきちんと建てれば100年近くもつように作られます。
さて、その住宅会社は100年後、存続しているでしょうか。
100年前に大手ハウスメーカーってありましたか?
このように独自工法、型式認定というものは非常に大きなリスクを抱えた建て方だと言えます。
以上のリスクを回避するには、オープンな工法で建てるのが良いと考えます。
つまり、在来(軸組)工法、あるいは、枠組工法(2×4など)です。
軸組工法は日本の大工さんのほとんどが行っている建て方ですから、どの住宅会社で建てたとしても増改築が可能です。
2×4工法は日本での数こそ軸組工法ほど多くはありませんが、世界では最も普及している建て方ですし年々、日本での棟数も増えています。
三井ホーム、住友不動産、三菱地所ホーム、セルコホーム、スウェーデンハウスの他、レオハウスの商品でも扱われています。我が家を建てて頂いた大阪の泉北ホームも2×4工法ですね。
軸組しても、2×4にしても、工法がオープンなため、多くの住宅会社で増改築が可能になります。
住宅会社Aに新築工事をしてもらって、数十年後にA社が倒産しても、住宅会社Bに補修、リフォームを依頼することが可能な訳ですね。
また、住宅会社を複数から選べるということは相見積もりも可能になります。住宅会社の言い値にならずに済むという訳です。
どうしてもハウスメーカーに行くと、我が社は独自の○○工法でスゴイんです!とアピールしがちなのですが、こうした話は逆にリスクが大きいということを知っていると、後々に困ることも少なくなります。
マイホームを建てる際には、オープンな工法を選ぶようにされることをオススメします。
建てる時だけでなく、建てた後も資産価値が続く家づくりにしたいですね。
今日はこのあたりで。ではでは。