夏すずしく、冬あたたかい家を目指して②
住宅で使う断熱材を分厚くするには、どうしたら良いのでしょうか?
これは、住宅の構造や工法によって変わります。
くろーばーが新築パートナーとして選んだ泉北ホームは、
2×4工法の住宅メーカーです。
2×4の柱は、外壁の厚みが約90mmなので、
壁の断熱の最大の厚みが、90mmになります。
柱の厚みは、断熱材の厚みの上限となるわけです。
ただし、これは内断熱と呼ばれる断熱の仕方です。
外断熱と呼ばれる柱の外側に断熱材を入れる方法では、
最大約50mmの断熱材を「付加」することができます。
外断熱は柱も、外から断熱するので、内断熱よりも断熱効果は高くなります。
内断熱は柱自体が断熱されないため、外断熱よりも断熱効果が下がるのですね。
木造のお家は素材が木のため、まだ熱の伝わり方はマシですが、
これが鉄骨になると、
鉄部分が熱橋となり、熱さや冷たさが外からお家の中に伝わってきやすくなるわけです。
内断熱で50mmは、断熱としては弱いですが、
外断熱で50mmは、内断熱50mmに比べると格段に断熱性能が上がります。
ただし、外断熱は断熱材を壁側に付ける必要があります。
断熱材を柱側におさえておくことが難しいので、
これ以上の厚みにはできないそうです。
内断熱。外断熱。
これを超える断熱の方法が、
内・外断熱のダブル断熱(付加断熱)と呼ばれる断熱方法です。
ヤマト住建の上位モデル、小林住宅(創建)、一条工務店などでは、
内・外断熱のダブル断熱をすることで、非常に高い断熱性能をほこります。
一方で、特に外断熱は内断熱に比べて、施工費が高くなります。
外断熱の住宅メーカーや、一条工務店などのダブル断熱(付加断熱)のメーカーが、
建築費用が一般的に高いのはこの辺りに理由の一つがあります。
くろーばーは、そこまで建築費用を捻出できませんので、
外壁の柱を、2×4から2×6に変更しました。
2×4の柱の厚みが90mm。
2×6の柱の厚みは140mmです。
ダブル断熱(付加断熱)には劣るものの、従来の2×4住宅の外壁に比べて、
約1.5倍の断熱性能を確保するようにしました。
屋根の断熱は、泉北ホームの標準で、80mm。
これでは、あまりに屋根の断熱は心もとない厚みです。
泉北ホームで建てられた施主さんでも、2階が暑いという評判は多いです。
もともと、暖かい空気は上に上っていくために、2階は暑くなりやすいのですが、屋根断熱が薄いとさらに、暑さは厳しくなります。
2×4工法は、在来工法よりも気密が高くなりやすいので、
冬場は比較的暖かさを実感しやすいかもしれません。
くろーばーが計画している屋根断熱は、標準の2×4の垂木から、
泉北ホームのZEH標準の2×8の垂木に変更しました。
これで断熱材の厚みが80mmから、180mmになります。
当初は、2×10や2×12の垂木を使い、
240mmや300mmの厚みにチャレンジしようと考えていました。
が、くろーばーの土地は北側斜線の問題があり、
お家の高さを高くすることは難しい状況があります。
屋根を支える垂木を厚くすると、そのままお家の高さが上がってしまいます。
垂木は2×8に抑えることにしました。
その代わりに断熱性能を上げる方法が一つ出てきたので、
それを採用することに。
その方法はまた別記事で、改めてご紹介します。