壁内結露は計算で備える。
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
くろーばーです。
庭のビニールプールで遊んでいた娘の叫び声。
「パパー!早く、早く来てー!!」
「キャー!!」
息子の声も聞こえます。
何事かと思って庭に出ると・・・・我が家に珍客です。
か、カメ!?
昨日、大阪では大雨が降ったのですが、そのせいでしょうか。
小さいながらカメでした。
珍客ですねー(*^_^*)
そのあと、このカメさんは家のまわりを1周ぐるりと回っていきました。
元気ですね。
すべてブロック塀で覆われているので、抜ける場所がなく最終的にまた庭に出て、旅立たれたようです。
どこから来たのか分かりませんが、なかなかに元気なカメさんでした。
3歳の息子は怖くて半泣き状態。
6歳の娘はディズニーシーの某・カメさんアトラクションから、クラッシュと名付けていました。
学校には行けない日々が続いていますが、貴重な経験は積めているようです。
仕事がバリバリ入っているときは子どもの成長も間近で見ることも難しいので、親にとっても貴重な経験かもしれませんね。
さて、本題です。
私が泉北ホームで契約をしたのは3年半前になります。
契約するまで様々な仕様を確認していたのですが、その中でとくに気になっていた事があります。それが壁内の結露です。
思えば担当営業のMさんに初めて質問をしたのも壁内結露についてだったと記憶しています。木造住宅の大敵は、木材の腐れとシロアリですからね。
この辺りについてはクオホームの瀬崎さんに尋ねてみたり、ネットで調べたりしていました。
泉北ホームの壁の構成は、室外側から
①外壁(サイディング)
②通気層
③透湿防水シート
④構造用合板
⑤断熱材(現在はアクアフォーム)
⑥防湿気密シート
⑦石膏ボード
⑧壁紙
と、なります。
壁内結露については家の外の気温と湿度。
そして、室内の気温と湿度によって変わります。
一番、壁内結露が怖いのは冬の寒い時に、室内を暖めて、加湿して、という状況。
つまり、人間にとって快適な環境にしている時が、壁内結露のリスクが高いわけです。
泉北ホームの構造用合板はノボパンという透湿抵抗値が12.0以上の物を使っています。
透湿抵抗値が高いため湿気が抜けにくいので、壁内結露に関しては弱くなります。
タマホームはニチハの「あんしん」という合板を使っているそうですが、こちらで透湿抵抗値が8.0ほど。
→現在はノボパンを使っているという情報がありました。コスワースさんありがとうございます。地域によって違うかもしれないので詳細は要確認です。
工務店さんで使われることが多いダイライトやハイベストウッド、モイスといったものが、2.0~3.0。
ノボパンに比べると6倍も湿気を通しやすく、壁内結露に強くなります。
・・・と、考えていました。
まあ、実際にそうなのですが、やはりきちんと計算するというのは大事ですね。
計算は大事と言いながら、なかなか私たち素人には結露計算は難しい。
工務店の方でも中々です。というか、ほとんどしていないと思います。
PHJの松尾先生は専用のソフトを用いて、この計算結果をグラフで示してくれるので、素人目にもすごく分かりやすいですね。
お話の中で分かったのは、もちろん合板の透湿抵抗値も大事ですが、一番、結果に変わるのは防湿気密シートの有る、無しですね。
吹付断熱を使っている住宅会社はグラスウールよりも透湿抵抗値が高いから大丈夫と過信していることも多いですが、これって逆に結露的には危ないですからね。
とくに室内を快適にすればするほど壁内結露のリスクが高まるため、冬に暖かく、しっかり加湿をしたいならば防湿気密シートは必須の建材に思います。
あと、断熱材で思ったこと。
断熱材の種類にこだわりはないのですが、とくに吹付の断熱材なんて、どれも似たようなものと思っていました。
なのですが、アクアフォームとそれ以外の吹付断熱材の透湿抵抗値がけっこう違うことに気が付きました。
アクアフォームが2.77[(m・s・Pa)/ng]
フォームライトSLが、16.7[(m・s・Pa)/ng]
6倍ほど、数値が変わりますね。
泉北ホームは昨年あたりから断熱材をフォームライトSLからアクアフォームに変更しています。
価格や供給量の関係かもしれませんが、もしかしたら、この透湿抵抗値を考えて、より壁内結露が起きないように考えてくれているのかもしれませんね。
我が家は3年前に建てた家なので、
構造用合板がノボパンというだけでなく、
断熱材がフォームライトSLで、ちょっぴりリスクが高い。
しかし、きちんと防湿気密シートが貼られていることで、かなりリスクを軽減できていることが分かりました。
また、断熱材の厚みによっても多少、透湿抵抗値が変わるみたいです。
気密や断熱、パッシブ設計という意識が高まっている昨今。
冬の室内環境は劇的に向上しています。
逆にいうと壁内結露についてはリスクが増しているとも言えるので、防湿気密シートを施工しておく方が安心ですね。
リスク軽減方法は、
①防湿気密シートを施工する。
②構造用合板を使っている場合は、透湿抵抗値の低いものにする。
③透湿性の高い断熱材にする。
④壁紙にビニールクロスを使う。
などがあります。
とくに、防湿気密シートは壁内結露に最も有効です。
意外だと思われるかもしれませんが壁紙に一般的なビニールクロスを貼っていることも有効な方法になります。
防湿気密シートの透湿抵抗が450ほどで、ビニールクロスが60~80。
意外に侮れない数値です。
壁に珪藻土などの湿気を通しやすい建材を使っている場合は、きちんと防湿気密シートを貼ってやる方が良いですね。
気密も良くなるので一石二鳥です。
今までは家の中が寒いというのが日本の住宅だったので、あまり影響も出にくかったかもしれませんが、家の性能が上がるにつれて高まるリスクもあるので、しっかり対策していきたいですね。
名前を出したので、泉北ホームの壁構成から壁内リスクを見てみましたが、かなり悪い条件で計算しても、泉北ホームの施工地域と現在の仕様を考えると大丈夫そうです。
やはり防湿気密シートの効果は高いですし、アクアフォームにしたのも少し影響があります。
また、基本的にビニールクロスの壁紙が多いと思うので、それもプラスしてより安全側に働きますね。
もちろん施工がきちんとしていなければ意味がないので、これからも大工さんや職人さんに丁寧に施工してもらいたいですね。
あとは、これからの強烈な温暖化を考えると、夏型の壁内結露を対策しておく方が安全なように思いまます。
30℃、35℃といった気温ではなく、40℃を超える気温が現実のものとなってきているからです。
実際に、私が住む大阪の堺市では、一昨年の夏、同市の史上最高気温39.7℃を記録しました。
100年後の日本の気候予想を見ると、このまま温暖化が進めば北海道でも夏に40℃を超える見込みだそうです。
夏型の壁内結露を考えると、今後は防湿気密シートから調湿気密シートにしておく必要があると思います。
私もリフォーム時には気密の再施工も含めて調湿気密シートに貼りかえようと考えています。
壁内結露の計算結果もしかり、また、それが視覚的に分かるという部分も含めて、すごく分かりやすい動画でした。
日々、勉強になりますね。
感謝!