こんなにヒドイ住宅を建てて良いのか!?~住宅番組「住人十色」~
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
くろーばーです。
6歳の娘が家で「お店やさんごっこ」をしていました。
この日はドーナツ屋さんの店員さんになりきっていました。
「ドーナツ、いりませんかー?おいしーですよー。」
と、遊んでいたのですが。何やら壁に張り紙をしています。
お店のポスターのようなのですが・・・。
近づいて見てみると、
「ドーナツ屋さんより。おいしいドーナツを用意しました。コロナウィルスがうつるのでマスクしてください。」
だ、そうです。
ん~。
社会の映し出すかのような張り紙ですね(^_^;)
ま、順調に育っているようです(^o^)
さて。
先月、「住人十色」という住宅系のTV番組を見ていました。
建築士が建てたマイホームを紹介する内容だったのですが・・・悲惨な家ですね。
ご家族はオシャレにできたと喜んでおられるのですが、どう考えても住みづらい。
日射遮蔽、日射取得はひどいものだし気密もとれていないでしょう。
外周面の大部分がガラス張りになっているので、Ua値も恐ろしいほど低いことは想像に難くありません。
居室やキッチンといったスペースは「二型」に配置されていて、その間は土間コンクリートのリビング的なスペースになっていました。
間違いなく暑く、寒い家です。
実際、奥様は土間にクッションマットを敷かれて生活していました。
それをデザイン重視の夫が帰ってくると、マットを取り払ってしまう。
なんて暮らしにくい家なんだろうと。
また、内部の壁はビニールクロスや珪藻土といった物ではなく、なんと外壁に使うサイディング材。
固い素材で、端っこはするどいので、お子様が頭をぶつけて大けがをされた経験も。
安心・安全が家に求められる最重要項目ですが、まったく果たせていません。
また、家事動線もヒドイものでした。
延床面積が約99㎡。ちょうど30坪ほど。
これで建築コストがジャスト3000万。
(土地代含まず)
言葉は悪いですが、こんな犬小屋以下の建物を建てて、どうするつもりなんでしょうか。
(むしろ、ワンちゃんに失礼。)
これより1坪広い我が家で2300万ぐらい。
あと700万も建築費用があるなら、大阪の豊能町の気候なら、ほぼ無暖房の住宅を建てられます。
一体何がしたいのか、さっぱり分かりません。
700万あるなら、まずパッシブハウス級の家にして、1階に洗濯室・物干し室・ファミリークローゼットを作って。
いや、そもそも平屋建てに出来ますね。
こういう方でも「建築士」ですから、建築を依頼するには施主も勉強が必要だなと、改めて思わされました。
設計士のお名前も公開されていますが、まあ、ここで公開するのは、さすがにやめておきましょう。
自宅を美術館やモニュメントにしたいのなら、それでも良いのですが、数十年住んでいくマイホームとして考えたときに、これが正解なのか。
答えは必然と出てきますよね。
よくご紹介させて頂く奈良の神崎先生や、兵庫の松尾先生。
断熱の神様、西方先生。オーブルデザインの浅間先生。
より意匠性を求めるなら伊礼先生。堀部先生。
他にもたくさんの方がいらっしゃいますが、こうした本物の方に設計して頂くのが一番良いですね。
番組で紹介されていた住宅が、あまりにひどい住宅だったので記事にせずにはいられませんでした。
家づくりをされる方の中には、オシャレ・デザインにこだわって美術館のような家にされる方がいらっしゃいます。
意匠性やデザインも大事な要素ですが、まず第一には、安心・安全に住める家かどうかです。
ちょうどその辺りについて、松尾先生が動画に挙げて下さっていたので、また後日ご紹介したいと思います。
家づくりの順番を間違えてはいけません。
まずは、安心・安全が第一です。
夏暑く、冬寒い。
ヒートショックが起きる。
結露が起きる。
家事動線が長い。
プライバシーがない。
防犯が弱い。
家の中でケガや病気になるリスクが高い。
建築コスト、メンテナンス費用、光熱費が高い。
そのためにライフプランが脅かされる。
そんな家づくりは家族を不幸にしますよね。
限られた人生の中で、時間を奪うという行為は命を削る行為です。
家事動線が長くて命を削る。
ライフプランに不安があるから残業を重ねて命を削る。
ケガや病気になって命を削る。
そのための治療費をかせぐために命を削る。
神崎先生から教わった「健康、快適、小エネで、経済的な家づくり」とは、命を大切にする家づくりとも言えるかもしれませんね。
最低限をheat20のG1グレード、できればG2グレードを基準として、この辺りをクリアしてからの意匠性、デザインを実現していくのが順番だろうなと思います。
もちろん冷暖房をガンガンに入れて生活に困らないという方は、また別ですけどね。
別荘を建てられる所得水準の方は、また別次元のことだと思いますので(*^_^*)
ただ、ほとんどの方がそうではないと思うので、最も大切な部分をしっかり押さえて家づくりしたいですね。
これから家づくりをされる方の健闘を祈ります!
さんざんに貶したので最近の我が家の温熱環境を紹介して終わりたいと思います。
昨日の大阪は快晴。
最高気温が25℃、最低気温が16℃でした。
夏日ですね。
朝から日が照りつけ暑い一日になりました。
こんな夏日の夕方。
普通のお家だと西日で暑くなる時間帯ではないでしょうか。
ちなみに我が家、朝9時すぎから家の窓すべてを閉めきっています。
朝の6時の時点で22℃の室温。
さて、夕方、何℃になるでしょうか。
正解はコチラ。
夕方の5時半で、24.5℃でした。
この日は、私と子ども2人が一日在宅のため内部発熱も多かったですが、この程度。
たとえ快晴であっても、窓を閉めきっていても、日中の室温上昇が2.5℃程度。
もちろん冷房は付けていません。
パッシブな設計、気密、断熱が大事いうことが分かりますね。
我が家は完全な日射遮蔽が出来ていないので、突き詰めればもっと室温上昇を抑えられます。
断熱、気密だけでは特に夏場は不十分です。
一条工務店の家は断熱性能がとても高いですが、パッシブな設計ができていないことが非常に多いため断熱性能が高い分、逆に夏場に暑くなることが多いです。
一条工務店で建てられる方は、軒の出やアイプレートなどを上手く使って日射遮蔽を心掛けた設計をして下さい。
昨日、今日と全国的にも暑くなった地域も多いようです。
東京も30℃近い気温になっているようですね。
これぐらいの気温になると、
・家の中が暑い。
・2階に上がるとムワっと暑さを感じる。
・キッチンで料理していると暑くてたまらない。
・夕方の西日で家の中が暑くてたまらない。
と、感じる方も増えてくる頃ではないでしょうか。
きちんとした性能、設計をすることで暮らしやすさが劇的に変わるので、家づくりの知識をしっかり学びたいですね。