エアコンのサイズ選定って、どうするの? 【冷暖房計画・高気密高断熱】
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
マイホームを新築するにあたって、エアコンを買いに家電屋さんに行かれる方は多いと思います。
6畳用、14畳用、20畳用・・・・などなど色々なサイズのエアコンが並んでいます。
はて。我が家のリビングには何畳用のエアコンを入れたら良いのだろう。
店員さんに尋ねると、〇〇帖用が良いですよと。
さて。
果たして、エアコンの帖数(サイズ)はそれで合っているのでしょうか。
悩まれる方も多いと思いますので、合理的なエアコンの選び方について考えてみたいと思います。
まず、根本的なところから。
店に並んでいるエアコンや、チラシで宣伝されるエアコンには、目安となる帖数が書かれています。
暖房・・・木造住宅〇帖~〇帖、プレハブ住宅〇帖~〇帖
冷房・・・木造住宅〇帖~〇帖、プレハブ住宅〇帖~〇帖
という感じですね。
まず、この表示されている目安の帖数は・・・・忘れてください(#^.^#)
これね。
もう数十年前の性能の家のためのものなんです。
隙間風ピューピューのお家です。
現在、高気密・高断熱な住宅が増えています。
一口に高気密・高断熱と言っても、軽量鉄骨で建てられているなんちゃって高断熱もあれば、パッシブハウスのような超高気密高断熱の住宅までピンキリです。
そこで、温熱環境の第一人者のお一人。
パッシブハウスジャパン理事の松尾先生が、気密性能・断熱性能と暖房にかかるエネルギー計算式を紹介してくださっています。
その式とは、
必要暖房能力 = (Q値 + C値/10)× その部屋の面積 × (設定室温 - その地域の年間最低気温)
となります。
例えば、我が家を例に計算してみます。
我が家はUa値が0.39で、Q値は約1.4です。
C値は0.29。
1階は1台のエアコンで暖房するので、1階全体の面積は約35畳=約63㎡
室内の設定温度は23℃。
大阪の最低気温はマイナス2℃とします。
これで計算すると、
(1.4+0.29÷10)×63×(23℃-(-2℃))
となり、
約2210w(=2.21kw)となります。
2210wつまり、2.21kwと言えば、ちょうど6畳用エアコンの出力と同じ程度です。
我が家の場合で言えば、6畳用のエアコンで十分という計算になります。
これは実感としてもほぼ同じ体感です。
我が家ではZEH申請のために、14畳用のエアコンをリビングに設置していますが、24時間冷暖房しているときには、よく止まります。
ZEHの縛りがなければ6畳用にしても良かったかもしれません。
ただし。
条件があります。
ここに、吹き抜け、リビング階段、天井高といった条件が入るわけです。
我が家を例にすると、吹き抜けはありませんが、2階につながる階段とは扉では隔てず、そのままつながっています。
そこで、暖気は上へあがるという性質を利用して、1階のエアコンで2階も暖めているわけです。
大きな吹き抜けほど空気の循環はありませんが、それでも、1階のエアコンのみで2階が寒いということはなくなります。
(1階が21.5℃の時に、2階が20℃強)
こうした、吹き抜け・リビング階段・天井高(が高い)といった条件が加わることで、必要な帖数は変わるので気を付けてください。
我が家の場合は、2階まで暖める目的があるので1階のエアコン14畳はちょうどよい選択でした。
逆に夏場は1階しか冷やさないために、14畳では過剰装備となります。よく止まります(#^.^#)
6畳あれば十分でした。
エアコン一台で、冷房・暖房・除湿を兼ねるので、このぐらいのロスは許容範囲ですかね。
この辺りは、1階・2階と、家全体をどのように冷暖房するのかについて、家の性能も考えながら、しっかり冷暖房計画を立てていきたいですね。