APW430は、どこまで結露しないのか?【高気密高断熱】
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
さて、最近よく聞くようになった「高気密・高断熱」という言葉。
我が家は、
気密性能C値0.29
断熱性能Ua値0.39
という性能になります。
地域区分6地域に属する大阪では、heat20のG2グレード以上の断熱性能になります。
難しい定義はともかく、客観的な尺度で、「高気密・高断熱」という定義に入るお家だというわけですね。
で、高気密・高断熱なお家において、デメリットとして挙げられるのが室内の乾燥です。
これは、半分が正解で、半分は誤解と言えます。
湿度は、絶対湿度と相対湿度の2種類があります。
①絶対湿度とは室内の空気にどれだけの湿気があるか。
②相対湿度とは室内の飽和水蒸気量に対して、どれだけの割合の湿気があるか。
の違いがあります。
絶対湿度は室内の気温では変わりませんが、相対湿度は室内の気温によって変わります。
気温15℃、湿度50%のリビングがあったとします。
湿度は良い感じですが、15℃では寒いのでエアコンで部屋を暖めます。
気温23℃まであげると、30%ぐらいまで相対湿度は下がってしまいます。
30%まで下がると、ほぼ全ての人が乾燥を感じます。
(適湿は40~60%)
で、高気密・高断熱のお家は、「普通の」お家と比べて、冬場でも暖かい室内の環境になります。
そのため、「普通の」お家よりも相対湿度が低いため、高気密・高断熱のお家は乾燥しているというわけです。
高気密・高断熱が悪いわけではなくて、普通の家で暖房している状態と同じというわけです。
それから、暖房方法。
エアコンは乾燥するって、よく言いますよね。
あれって別にエアコンで暖めているから乾燥するわけではなくて、室温が上がるから相対湿度が下がっているから起きているんですよね。
別に、床暖房でも、電気ファンヒーターでも、室温が上がるなら同じことです。
石油ストーブだけは燃焼時に水分を出すので別ですが、かわりに空気が汚れる(二酸化炭素の濃度が高くなる)ので頻繁な換気が必要です。
*FF式は別です。
室内を暖めているのに頻繁に換気して結局室温が落ちるというのは暖房方法としてはイマイチですよね(^_^;)
基本的にはエアコンが最も熱効率の良い(=光熱費が安い)暖房方法です。
エアコンの気流が気持ち悪い。
足元が寒い。
というのは、エアコンのせいではなく、家の性能が悪いから起きている現象ですので。
話が逸れてきましたね。本題の我が家の加湿器について書いていきます。
3週間ほど前に、大阪では空気が乾燥していて湿度が非常に低くなっていました。全国的にもインフルエンザが爆発的に増えていた週ですね。
これに合わせて、昨年から購入しようかどうか悩んでいた加湿器を購入しました。
普段の我が家は、室温21.5℃、湿度40%強の環境です。24時間暖房していると、この数値は、ほぼ変わりません。
室内で40%の湿度があれば乾燥感は少ないです。
特に、我が家では、
・洗濯物の室内干し
・浴室開放
を行っています。
どちらも室内の湿度を5%ほど上昇させます。
それとは別に、食事時は煮炊きで湿度が40%半ばまで上昇します。鍋物をしていると、50%ほどになります。
40%半ば以上の湿度があると乾燥感は全くなくなります。
適湿が40~60%というのが、よく分かります。インフルエンザにかかりにくい湿度もこの湿度帯ですね。
ただ、湿度はその日の室外の湿度に大きく影響を受けます。真冬には乾燥している日も増えるので、まれに湿度が30%後半というときがあります。
こうした日は、乾燥を感じます。
昨年、ちょっとした実験のために室内の温度を26℃まで上げたことがあります。その時に湿度計の数値は、なんと27%。
目が強く乾くのを感じ、長時間いると身体に悪いというのを実感したことがあります。
ともあれ、ふだん40%ほど湿度があるので、購入するか昨年は悩んでいたのですが、1月の強く乾燥した時期に合わせて加湿器を導入しました。
(インフルエンザの警報が出た時期ですね)
住んでから、最強寒波がこようが、外気がほぼ100%の湿度になろうが、結露しなかった高性能窓「APW430」。
いったいどこまで結露しないのか加湿器を買ったので実験してみました。
さっそく主寝室で加湿器をON!
購入した加湿器は、なんと湿度設定がMAX70%まであります。もちろん、70%設定で実験です(*^_^*)
室内の湿度状況は、加湿器に近いところで80%近く、吸気口は55%、窓付近は約70%という状況。
室温は20℃前後
翌朝の最低気温は、1度。
ダブルのハニカムシェードは全閉です。
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はい。
見事に主寝室の窓に結露が発生です\(^o^)/
さすがの、APW430
・オール樹脂サッシ
・トリプルガラス
・アルゴンガス
・ダブルlow-eガラス
でも、
湿度70% & ハニカムシェード全閉 & 外気温1℃では結露しますね。
・・いや、当たり前ですが。湿度70%って、ほぼサウナです(*^^*)
こういう機械があると機能をいろいろ試してみたくなるんですよね。
湿度70%設定って、一体どんな状況で使うんだろ(^_^;)
昨年の最強寒波でも結露しなかった我が家で、初の結露でございます\(^o^)/
いや・・・ぜんぜんメデタクないですが(*^_^*)
結露水が滴にはならず、ガラス下部1㎝ほどが曇った状態でした。
ちなみに、ハニカムシェードをおろしていないAPW330真空トリプルでは、ドレープカーテン&レースカーテンを全閉していても湿度70%では結露しないことが分かりました。
・・いや、日常で70%で生活しませんが。サウナに近い状態なので(*^_^*)
最低気温が同じく1℃ぐらいの日に試したところ、ハニカムシェードの全閉では湿度60%ぐらいが限界値になるようです。
湿度60%は室内の適湿の上限なので、加湿器をかけて、結露が出ないというのはありがたいですね。高性能窓に感謝!
以前に測定結果を記事にした通り、室外の温度が0℃に近いとき、ダブルハニカムシェードを全閉すると、APW430のサッシ部分は14.5℃ぐらいです。
この表のとおり、湿度70%で、室温が20℃の時、露点温度は14.4℃なので、ちょうど、このあたりの温熱環境が結露するか、しないかの分かれ目という感じです。
適湿の上限である60%なら室温23℃近くまで結露しないので、冬場に喉や肌を傷めない湿度を維持しつつ、快適な室内の温度にするには、APW430ぐらいの窓が必須となります。
気候区分6地域の大阪よりも寒冷地なら、さらに高性能な窓が必要ということでもあります。
アルミサッシなど低性能窓だと、室内を加湿するほど窓が結露でベチャベチャになってしまいます。
建築予算もあるので難しい面もありますが、これまで書いてきたように窓の性能はできるだけ高めておく方が良いです。
乾燥していても、喉が痛くても、インフルエンザが流行っていても、加湿できないお家というのは悲惨ですから。
兵庫県の設計士(パッシブハウスジャパン理事)の松尾先生が、低性能窓のことを「高性能除湿機」と揶揄する所以です。
加湿して、結露でビシャビシャになった窓を毎日拭き取るのが良いか。(しかも、カビ発生より健康被害)
加湿せずに、乾燥で苦しむのが良いか。(しかも、インフルエンザにより健康被害)
あるいは湿度のために、室温を犠牲にするか。(つまり、冬に寒い家で健康被害)
どれもイヤですよね。家を建てるとき窓の選び方次第で、これらが避けられない選択肢になってしまいます。
これから家を建てられる方には、よく調べられてから建材を選ばれることをオススメします。
よく分からないという方は、
YKKのAPW330(樹脂スペーサー)またはAPW430。
LIXILのエルスターSまたは、エルスターX
三協アルミのスマージュまたは、トリプルスマージュ
エクセルシャノンの窓(エクセルシャノン社ならどの窓でも基本的な性能が高い)
に、されると良いです。
(寒い地域に行けばいくほど、よりグレードの高い窓がおススメです。)
最近、私が気になっているのは、オスモ&エーデル社のエーデルフェンスターというドイツ製の高性能樹脂窓です。
大手ハウスメーカーでは取り扱ってもらえないですが(^_^;)
高気密・高断熱なお家に住み始めて、生活スタイルをいろいろ考えるようになりました。ホントにお家って楽しいですね。
ブログも終えようというときに、また新たな発見があって楽しくやっています(*^_^*)
今日は以上になります。ありがとうございました。