こんにちは。こんばんは。おはようございます。結婚１０周年の記念日に妻に送るプレゼントには結局、真珠のネックレスを選んだ、くろーばーです。

うん。
妻の機嫌がとても宜しい感じです(笑)

自分自身に物欲がないので、どうしてこのようなアクセサリー一つでご機嫌になれるのか、乙女心（？）は何歳になっても分かりかねるオッちゃんの私です(#^^#)

さて、惚気にもならない惚気話をしたところで、本題へ。

今日はホウ酸系防蟻剤であるエコボロンや、最近少しずつシェアを伸ばしてきているモクボーペネサーブについて少し書いていこうと思います。

私がマイホームを建てて頂いた大阪の泉北ホームは現在エコボロンの取り扱いを止めていて、モクボーペネサーブをオプションで施工可能としているそうです。

泉北ホームを検討されている方の中には関心がある方も多いと思うので、そのあたりを記事にしていきます。

さて、泉北ホームの施主の中でホウ酸系防蟻剤のエコボロンを使ったのは我が家が初めてです。（発信されていないだけで、もしかしたら以前に使われた方がいらっしゃる可能性ありです。）

細かい理由については建築当時の記事や、前回の記事を参考にして下さい。

大まかにいうと、
①防蟻と防腐の効果が半永久的に続くこと。
②通常の防蟻剤では新築時にしか施工できない部分があること。
③揮発しないため健康面の不安がないこと。
④自然界にある物質なので将来的な環境負荷になりにくいこと。

こうした所から、一般的な有機系の防蟻剤ではなく、ホウ酸系のものを採用しました。

で、このブログの発信を機にだと思いますが、泉北ホームでもエコボロンを使われる方が多くなりました。家の耐久性を考えたときに防蟻や防腐は必須のことなので、非常に良いことだと思います。

ただ、施工において注意することがあります。ホウ酸は水に溶ける、ということです。ホウ酸系防蟻剤のデメリットになる部分ですね。

泉北ホームは２×４工法（枠組工法）が基本です。

２×４工法は、１階床→１階壁→１階天井（２階床）→２階壁→２階天井（屋根）と、下から順番に家ができる流れになります。

１階の床が出来てから、２階の天井（屋根）ができるまで、一定の期間がかかるんですね。だいたい２週間ほどになるでしょうか。

我が家を参考例に。

着工３９日目（土台の完成）

着工５３日目（屋根の完成）

それまでの１階の床と壁ができている段階だと、大きなお風呂のような形で、雨水が溜まってしまう形になります。

２階の床と壁までできている段階でも同じですね。

我が家を例にすると、このような建築段階です。

構造材そのものは、しばらく水に漬かっていても、あとで乾燥さえすれば問題ありませんが、ホウ酸系の防蟻剤はそうはいきません。

雨に打たれると再施工という形になります。

一般的に、在来工法（軸組工法）の場合、いわゆる上棟の日に家の骨組みを建ててしまいます。１日で土台から屋根まで出来上がってしまうわけですね。

なので、ホウ酸系の防蟻剤が雨に打たれるリスクはかなり少なくなります。

こうした建築事情があり、泉北ホームがホウ酸系の防蟻剤であるエコボロンの施工を非常に嫌がったわけですね。

防蟻剤を施工した後に雨が降られると、そのたびにホウ酸処理しないといけないのですから、業者への施工費のほか、建築の工程・日程にも影響が出ることを考えると、住宅会社が嫌がるのも頷ける話ではあります。

とは言え、防腐・防蟻という家の寿命に大きく影響のある部分をおろそかにする訳にはいきません。

で、最近、泉北ホームを含め、いくつかの住宅会社で採用し始めているのが、モクボーペネサーブというホウ酸系の防蟻剤です。

こちらもエコボロンと同じくホウ酸を使った防蟻剤なので、施工の手間や水に溶けるという意味では同じです。

なぜ、モクボーペネサーブだとOKなのかは住宅会社に聞かないと分かりませんが、おそらく施工費が安いのだと思います。

で、ここで疑問に思うのが、施工費が安いモクボーペネサーブで効果はちゃんとあるのか、っていう事ですよね。

成分に関して詳しくは分からないのですが、モクボーペネサーブとエコボロンの大きな違いは、ホウ酸の濃度が違うことです。

モクボーペネサーブを含めて一般的なホウ酸系の防蟻剤はホウ酸の濃度が揃って８％になっています。これはホウ酸が水に溶ける最大濃度が８％だからです。

一方で、エコボロンは１５％の濃度になっています。通常８％までしか溶けないホウ酸を１５％まで溶かしている部分がエコボロンの特徴です。

販売しているエコパウダー社もその部分を特許取得しています。この濃度の差がシロアリに対して有効だ、という話です。

シロアリ研究をしている訳ではないので、この濃度の差が実際のシロアリ対策として、どの程度で有効なのかを確かめる術がありません。

感覚的には、当然濃い方が効果はありそうな気はしますが・・・どうでしょうか。この辺りは詳しい方がいらっしゃったら教えて欲しいところです。

泉北ホームの施主ＯＢさんからお聞きすると、家１軒でモクボーペネサーブの施工費が２０万ほどだったとか。

エコボロンとの価格差が分かりませんが、ほぼ間違いなくエコボロンの方が高価でしょう。防腐の効果に関しては８％であっても問題なく出るとは思います。

というところで、各施主の方がどう判断されるか、ですね。シロアリ対策は、これをやっていれば完璧という方法がないだけに判断に悩むところです。

もし私がいま、泉北ホームで家を建てるとしたら、エコボロンが使えないか、まずは交渉します。

どうしてもダメ、あるいは金額的に高いのであれば、モクボーペネサーブを採用します。
エコボロンとの差額分で、
①基礎止水プレート
②基礎の防水シートを防蟻剤入りのものに変更。
③コーキングを防蟻剤入りに変更。
④基礎から１ｍだけの防蟻処理ではなく、家の構造材すべてに防蟻処理。

を行うかなと思います。
まあ、これはホントに予算しだいですけどね。

ただ、間違っても有機系の防蟻剤（いわゆる何も言わなければ標準仕様になっている防蟻処理）は使わないですね。

数年で効果がなくなってしまいますから。

どれだけ耐震に優れていても、どれだけデザインに優れていても、シロアリに構造材を食われてしまったら、その家はお終いですからね。

また木材にとって天敵である木の腐れを予防する防腐の観点でも必要ですし。

そもそもの前提として、きちんと通気がとれている壁構成になっているか。雨漏りしない丁寧な施工ができているか。

ここがシロアリ対策を含めた大前提になるので、まずはそこからですね。

先日、尊敬する設計士・神崎先生が通気工法の胴縁について記事にされていました。胴縁の厚みって大事なんですね。また一つ勉強になりました。

ともあれ今日は、ざっくりとしたエコボロンとモクボーペネサーブについてのお話でした。何かの参考になれば幸いです。