お風呂の暖房乾燥機 & 換気扇は必要??【高気密高断熱換気】
こんにちは。こんばんは。おはようございます。くろーばーです。
今朝は冬のような寒さに戻った大阪です。今週末から春の陽気になるみたいですね。ダウンジャケットをいつクリーニングに持っていこうかな。
週末はそろそろ桜も咲いてくるかな。今年は少しゆっくりさんな気がします。
さて本題。
最近、ご相談が増えてきたお風呂の換気扇について記事にしようと思います。
注文住宅、建売住宅、賃貸。
どの形態であっても、最近の住宅のお風呂には、浴室暖房乾燥機がつくのが一般的になってきました。
お風呂に暖房機を付けることで、
①寒いお風呂に入る前に暖房で暖める。
②湿気が溜まったお風呂を乾燥させる。
③洗濯物をお風呂で干して乾かす。
を目的にしています。
また、お風呂は湿気が非常にたくさん出る場所のためにカビが発生しやすい。
カビを防ぐために浴室用の換気扇をつけるのも一般的、というか100%付きます・・・・我が家のような特殊な住宅以外は(#^^#)
これら暖房・乾燥機や換気扇がホントに必要なのかと言われると、条件次第としか答えられませんが、これから住宅の高気密化が進むのであれば無用の長物と言えます。
順に考えてみます。
まず、浴室の暖房機から。
なぜお風呂場を暖房する必要があるかというと、お風呂場が寒いからですよね。
しかし、高気密・高断熱の家にとってお風呂が寒いということはありません。
例えば、下の画像は2年前の12月に撮影した我が家のお風呂場です。
室温は足元が一番冷えやすいのですが、それでも、22.2℃と暖かい。
この時のリビングが何℃かというと、まったくの同じ日、同じ時刻。
まったく同じの室温です(笑)
こんな温度差がまったくなく、しかも暖かいお風呂場に浴室暖房なんか必要はありませんね(#^^#)
次に、お風呂の換気扇についてです。
2021年2月時点の我が家の画像です。
(生活感まる出しで申し訳ない(^_^;)
TOTO社製のサザナ1717サイズと、ごくごく一般的なお風呂です。
ちなみにお恥ずかしながら不精で、お風呂掃除は2週間に1回ぐらいしかやっていません・・・(^_^;)
浴槽は一応、ざっと洗いで毎日してますが(T_T)
で、そんな恥さらしまくりの我が家なのですが、ぐるっと見渡してみます。
まずは、床から。
一番汚れやすい端っこのコーキングはほとんど汚れが見えないですね。
床の溝部分がうっすら色がついてきた感じがします。
2週間ぐらい経っているので、さすがにそろそろ掃除しなくては(*^_^*)
最も汚れやすい端っこ部分もこんな感じ。
うっすら汚れてきてる?ぐらいの感じ。
次は、浴槽のまわり。
風呂フタの下あたりです。
アップで。
キレイなものです。
とまあ、こんな感じです。
掃除したあとは当たり前ですがキレイになるので、あえて2週間ぐらい放置した状態で写真を撮ってみました。
恥ずかしさ満開ですが、2週間も掃除を放置してこの程度です。黒カビなんか一切発生しません。
で、我が家のお風呂の天井ですが、ごらんのとおり。
お風呂の換気扇も、暖房・乾燥機もありません。
左上に見えている蓋?みたいなのは、天井点検口の蓋ですね。
もちろんお風呂の窓なんて夏や冬に開けることはありません。
簡単に言うと、高気密・高断熱の家に、お風呂の窓、換気扇、暖房・乾燥機は必要ありません、ってことです。
むしろ、お風呂に換気扇、暖房・乾燥機がある方がデメリットが多い。
順にデメリットを列挙していくと、
①費用がかかる。
けっこう高いです。施工費込みなら10万ぐらいはすると思います。
②メンテナンスに手間がかかる。
当然、内部にホコリや湿気が溜まるので掃除しないといけません。天井についているものだけに掃除しにくいでしょうね。
あまり掃除している人を見かけたことがないのですが、カビの発生頻度としては高いと想像できるので健康被害的に怖いです。
③メンテナンスコストがかかる。
機械ですから、いつかは壊れます。
そのたびに10万以上がかかります。
④寒い。
当たり前ですが、換気扇も、暖房・乾燥機も、家の外とダクトでつながっています。
家の外とつながっているのですから、当たり前ながら冬なら寒さが、夏なら暑さが、梅雨なら湿気が室内に入ってきます。
夏の熱気ならともかく、お風呂場に冬の冷気がダイレクトに入ってくる穴なんてイヤすぎます。
⑤暖房費がかかる。
先ほどの理由で寒くなるため、これも当たり前ですが暖房費がかかります。
⑥気密が損なわれる。
換気扇、暖房・乾燥機によって家に穴が開くわけです。
いかに隙間のない家を作るかが高気密住宅のキモなのに、わざわざ穴を開けるわけですから、どれだけ気密的に損をしているか。
ちなみに、この換気扇や暖房乾燥機でできた穴は気密測定、つまりC値には表れません。
こうした換気に関わるところは気密測定のときには塞いで測定するからです。
しかし実生活では穴が開きっぱなしになっているわけです。
よく気密の良さを、
「家一軒分でハガキの半分ぐらいの隙間しかない。」
などと表現します。
しかし、ハガキ半分ぐらいの隙間しかない家に、直径10cmもの穴が開いていたらどうでしょうか。
気密測定して、仮にC値1.0だったとしても、実質的にはC値1.5ぐらいしかないという事になりかねません。
そうした穴を開ける価値があるかどうか、しっかり判断したいものです。
⑦24時間換気の経路が乱れる。
高気密にする大きな理由は24時間換気の経路をしっかり確保するということです。気密が悪いと計画した換気経路が乱れてしまいます。
24時間換気がしっかり出来ないということは、浴室のカビ発生を呼ぶ大きな原因になります。
長々と書いてきましたが、高気密・高断熱住宅において、お風呂場の換気扇や暖房・乾燥機は基本的に無用、というか悪影響しかありません。
きちんと高気密高断熱にできるのであれば、浴室の換気扇、暖房・乾燥機は廃止されることをおススメします。
*ただし高気密高断熱の家に限ります。でないとカビの発生状況が大変なことになります!
より浴室の換気を高度に行いたいという場合には、新潟県のオーブルデザイン・浅間先生のCFファンの方式を検討されると良いと思います。
特に全熱交換の1種換気にする家はCFファンがオススメです。今日は詳しくは書きませんので、興味のある方は浅間先生のブログを参考にして下さい。