断熱材 ウレタンフォームつづき
前回の内容をまとめると、
熱伝導率
高性能グラスウール16k・・・0.038
高性能グラスウール24k・・・0.036
高性能グラスウール32k・・・0.035
アクアフォーム・・・・・・・・0.034
フォームライトSL・・・・・・0.034
アイシネン・・・・・・・・・・0.035
まとめ
熱伝導率は、ウレタンフォームの方が若干良い。
しかし、体感で分かるほどではない。
という感じでした。
次に、グラスウールとウレタンフォームの価格差について考えてみます。
5年ほど前までの施主さんのブログなどを見ていると、
ウレタンフォームの価格は、グラスウールの1.5倍ほどしていたようです。
しかし、現在はウレタンフォームの流通量も増え、
価格差は以前より縮まっているようです。
現在では、グラスウールの2~3割増しぐらいでしょうか。
それでも、グラスウールに比べて費用がかかる
ウレタンフォームを使うメーカーが増えているのは、なぜでしょうか。
それは、施工性の良さがあるからです。
ブログで何度か書かせてもらっているように、
エコなお家、健康に良いお家を建てようと考えるならば、
断熱と、気密と、換気は、セットで大切と記事にしてきました。
断熱の性能は、グラスウールでもウレタンフォームでも、
大して違いがないことは、熱伝導率から分かります。
なので、断熱性能の違いは、基本的には、断熱材の厚みで変わります。
そして、断熱とセットの、気密。
ここに、ウレタンフォームのメリットが出てくるのです。
グラスウールやロックウールは、基本的に袋詰めされたものを使います。
こんな感じですね。
この画像は、丁寧に施工されていて、きっちり納まっています。
しかし、もっと筋交い(斜めに入っている木材)が入っていたり、
窓のまわりの細かいところなどは、袋詰めされているグラスウールを
入れるのは非常に難しくなります。
こういう箇所ですね。
しかし、現場発泡のウレタンフォームは、スプレーガンで吹き付けていくので、
細かい個所でも楽に施工することができます。
つまり、断熱されていない場所を減らせるわけです。
また、壁や屋根で覆われていないような隙間も
ウレタンフォームなら埋めていけるため、隙間風が入るリスクも減らすことができます。
隙間相当面積、いわゆるC値と呼ばれる数値が良くなるわけですね。
隙間が減ることによって、空気の通り道が計算通りに流れるので、
計画換気につながります。
つまり、お家の中の空気がキレイになる、ということです。
換気の重要性については、また別記事で取り上げたいと思います。
他にもありますが、現場発泡ウレタンフォームには、
こうした数多くの利点があることから、採用する住宅メーカーが増えているわけです。
なので、一時期のくろーばーは、発泡ウレタンフォーム大好き!
グラスウールなんて使っている会社は絶対ダメ!
と、思っていました。
でも、実は・・。
詳しくはいずれ書こうと思います。
結局は、断熱材の特性を知っているか。
特性を知った施工をしているか。施工が丁寧であるか。
こういった所が大切なのだと考えています。
いつも、読んで頂いてありがとうございます。