こわ~い壁内結露と透湿抵抗値の関係
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
今日は、構造用合板(耐力面材)について書きたいと思います。
泉北ホームでは構造用合板に、ノボパンを使用しています。
ノボパンは透湿抵抗値が12.4と高く、室内で発生した湿気を、外に逃がしにくい合板です。
住宅メーカーで使われることが多い構造用合板のダイライトは、透湿抵抗値が2.3。
より高価なハイベストウッドで、透湿抵抗値2.0
ほかにも、モイスと呼ばれる透湿抵抗値の良い構造用合板もあります。
ちなみに、ローコストメーカーで有名なタマホームは、
ニチハ社の「あんしん」という合板で、透湿抵抗値は8.0
透湿抵抗値だけを取り上げると、正直、ノボパンでは心配な面があります。
ニチハの「あんしん」でも、心配ですが(^_^;)
もちろん、ノボパンにも利点はあります。
価格が安いことの他に、釘が抜けにくく強度も高いです。
ダイライトは透湿性能が良く、軽いので施工性もよいのですが、
わりと強度が低く、割れやすい特徴もあります。
現場でダイライトに「割れ」が生じることがあると、大工さんに聞いたことがあります。
なので耐震性に関しては、ノボパンの方が信頼性は高いです。
それでも透湿抵抗が心配だったので、構造用合板をダイライトなどに変更できないかと
営業Mさんや設計Uさんに相談したこともあります。
正式な見積もりをしてもらったわけではないですが。
泉北ホームの標準の資材として仕入れていないため、非常に高額になりそうです。
取り入れられないことはないでしょうが、ここを変更するなら
泉北ホーム以外のメーカーを選ぶ方が良いと思います。
「標準仕様」は大量入荷するので、建築コストをさげることができます。
反対に、標準でないものは、どうしても価格が上がったり、施工精度が下がってしまいます。
で、こわい壁内結露を防ぐために、くろーばー家では防御策を講じました。
窓にしても、壁の中にしても、結露を防ぐ有効な方法は換気になります。
それが設計段階の記事でも取り上げた、くろーばー家の換気システム。
日本スティーベル社のLa-60です。
La-60の性能については、設計段階の記事をご覧ください。
La-60は泉北ホームの標準ではなく、
また、取引関係のない会社なので、けっこう予算がかかりました。
しかし、壁内結露の予防は強化したいと考え、採用しました。
また現代のお家で、壁内結露を防いでいるのは、
実質的に壁紙(クロス)だとも言われています。
壁紙で、「安物」とされるビニール素材の壁紙は、
素材の特性から、湿気を通しにくいのです。
これを例えば、おしゃれで、空気をきれいにすると謳われている、
エコカラットなどを取り入れた場合、室内の湿気を壁内に侵入させやすくなります。
そのため、くろーばー家ではエコカラットは使用しませんでした。
(予算的な問題が第一理由ですが(*^_^*)
すべて、安物の標準のビニール素材の壁紙です。
構造用合板にノボパンを使用したからといって即座に
壁内結露を起こすということもありません。
ですが見えなくなる部分で、しかも耐震構造など重要な要素に影響するので、重要視したいところです。
くろーばーの住む大阪は、冬でも氷点下になることはまずありません。
しかし、大阪よりも寒冷な地域や、大阪でも気温が氷点下になるような山間部では、
室内外の温度差が大きくなるため、壁内結露には十分にお気をつけ下さい。
こうした地域では、構造用合板の種類も検討されることをおススメします。
ダンタイトなどの防湿シート(気密シート)に、ビニール素材の壁紙であれば、
そうそう壁内結露を起こすことはないとは思いますが、結露が起きてからでは手遅れなので。
また建材だけでなく、室内で水蒸気を大量に出さないこと(石油ストーブや調理など)や、十分な換気といった、生活の仕方にも注意を払っていくことが大事だと思います。
今日は、壁内結露に関する、防湿や透湿、構造用合板についてのお話でした。