Uw値とUg値とUf値 窓の性能について考える②
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
記号の羅列の題名からスタートした今日の記事です(*^_^*)
さて、泉北ホームで選択できる2つの窓。
YKKの樹脂窓APW330(樹脂スペーサー)と、LIXILのサーモスX(トリプルガラス仕様)について取り上げます。
*三協アルミのアルジオは検討にすら値しません。
さて、ペアガラスだが樹脂サッシのAPW330の方が良いのか。
半樹脂サッシだがトリプルガラスのサーモスXの方が良いのか。
判断が付かず悩まれる方が多いのではないでしょうか。
判断材料として頂くため、窓の断熱性能についての基礎知識を書くことにします。
窓の断熱性能は熱貫流率という数値で表すことができます。
その数値のことを、U値あるいはUw値といいます。
窓は大きく二つの部位から構成されています。ガラスとサッシです。
ガラスとサッシでは、ガラス面の方が断熱性能が良くなります。特に近年は、Low-E金属膜やトリプルガラス、ひいては5枚(ガラス)窓というものまで存在します。
ガラスの枚数を増やすごとに、ガラスとガラスの間の中空層と呼ばれる空間ができます。
ここにアルゴンやクリプトンなどのガスを封入し、さらに断熱性能が高まります。また、Low-Eの数も増やすことができます。
ガラス部分がサッシに比べて断熱性能が高くなるのは、こうした理由があります。
このガラス面の熱貫流率(=断熱性能)を表す数値を、Ug値といいます。
サッシは、
①室外側も室内側もアルミ製のサッシ
②室外側がアルミ、室内側が樹脂製の半樹脂サッシ
(アルプラ、アルミ樹脂という言い方もします)
③室外側も室内側も樹脂製のオール樹脂サッシ
の、3種類に分けられます。
(断熱性能がさらに良い木製サッシもありますが今回は省略します。)
アルミニウムは金属のため非常に熱(冷気)を伝えやすい素材です。
熱貫流率にすると樹脂が0.17。これに対してアルミは200もあります。
その差、1176倍!!
つまり、アルミは樹脂よりも1000倍以上も室外の温度を室内に伝え、室内の温度が室外に逃げやすい素材なのです。
だから、こんな低性能なサッシをいまだに使っているのが日本ぐらいなわけですね(-_-メ)
サッシ部分の熱貫流率は、Uf値といいます。
ガラスのUg値とサッシのUf値から、窓全体でみた時の熱貫流率(断熱性能)が、U値(Uw値)というわけです。
・・そろそろ眠たくなってきた人もいらっしゃいますかね(*^_^*)
簡単にまとめると、
①家の断熱性能の半分以上を占めているのが、開口部(=窓や玄関ドア)であること。
②窓の断熱性能は、ガラス面とサッシ面の性能で決まること。
③アルミは樹脂より1000倍、断熱性能が悪いこと。
ということを、まず知っておくと断熱の理解が進むと思います。
今日は記号や数字が多くて学校のお勉強みたいですね(*^_^*)
お疲れさまでした!?
次回、窓の記事は施主さんが悩むポイントかなと思うこと(特に泉北ホームの施主さん)
つまり窓は、
樹脂サッシのAPW330(樹脂スペーサー)か。
トリプルガラスのサーモスXか。
どちらが良いの?という疑問について、記事にしていこうと思います。
仕入れ量に関わってくるので、そろそろ泉北ホームから苦情の電話が鳴りそうですね。
アルジオのトリプルでは対応に苦慮したとも聞きますし(^_^;)
泉北ホームさん。良い商品だけ出して下さい(^_-)-☆
前回の記事でご紹介したアルジオ(トリプルガラス仕様)の結露水が凍結している様子についてご質問があったので推察を。
半樹脂であるアルジオは室外側のサッシがアルミです。当然、どれだけガラス部分の断熱性能(=Ug値)が良くても、サッシの性能(Uf値)がとても悪いのです。
結露は家の中で断熱の一番弱い部分で起こります。窓のサッシであったり、玄関ドアだったり。
だから、半樹脂サッシでは結露が起きやすいですし、樹脂窓であってもアルミスペーサーを使っていると結露が起きやすいのです。
特に前回ご紹介したアルジオは窓の種類が引き違い窓でした。滑り出し窓に比べて気密性も良くありません。
引き違い窓や掃き出し窓は、構造上2枚の窓を交差させなくてはいけないので隙間が必要になるからです。これは上げ下げ窓も同じです。
引き違い窓の隙間から冷たい外気が室内に侵入して、結露しやすくなっていたことが理由の一つだと思われます。
あとは気象条件という外的要因もあったかと思います。風が強かったという記述がありましたので。
ともあれ、窓全体の断熱性能(=Uw値)だけでなく、Ug値、Uf値が大切だということをおさえておいてほしいなと思います。
・・一層マニアックなブログになっていっているような気がしますが(^_^;)