高気密・高断熱な家では不要なもの
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
Ua値0.39
C値0.29
の高気密・高断熱なお家に住み始めて1年半が経ちました。
高気密・高断熱なお家での暮らし方にもずいぶん慣れて快適な生活を送らせて頂いています。
住み始めて1年半が経ちましたので、今の暮らしに、これは要らなかったというものを挙げてみようと思います。
と、記事を書いていると、さとるパパさんがすでに似た内容で記事を書かれていたのを発見。
内容が重なっているところは高気密・高断熱なお家に住む人が共通して感じるということでご容赦を。
①ベランダ(バルコニー)
一応、付けたのですが必要でなかったですね。洗濯物も、布団も室内でしっかり乾かすことができます。
1階の室内で洗濯⇒干すが完結するので、動線がとてもラクです。
階段の上り下りがないですし、窓の開け閉めもない。
窓を開けないので夏場に蚊が入る事もなく、冬場の冷たい空気で凍えることもない。
とても快適です。
もちろん日中の間で、洗濯物は十分に乾きます。
ジーンズのような分厚い物もです。
室内の湿度が60%以上のときは、部分的に乾かない日もありますが^^;
洗濯物も布団も外で干すと、花粉やホコリもついてしまいます。
共働き家庭では急な雨降りも気になりますし、風の強い日なども干せないですよね。
室内干しだと天候に左右されることもないですし、女性のプライバシーも守られますね。
また、ベランダ(バルコニー)は建築費用がかかるだけでなく、防水のメンテナンス費用が定期的に必要になります。
室内干しではホスクリーンが大活躍です。
すばらしい設備ですね、ホスクリーン!
(干し姫様やPIDなどでもOK!)
「洗濯物は外で干す」
「ベランダはあって当たり前」
という固定概念は一度、設計時には捨てることをおススメします。
建築費用や間取りに余裕があるなら、脱衣室(洗濯機のある部屋)を広くし、洗濯物を干せる洗濯室にすると、さらに家事が楽です。
また、その近くにファミリークローゼットの部屋を設ければ、洗濯・物干し・クローゼットの究極の家事動線が完成します。
ハンガーもそのままで、洗濯物を畳む必要もなくなります。
敷地や間取りに余裕がある方は、検討されてみてはいかがでしょうか?
②浴室の暖房・乾燥機
お風呂の暖房や換気装置ですね。
これは、高気密・高断熱なお家には必要ありません、まったく。
我が家の場合だと、4時間あれば浴室はカラカラに乾きます。
湿度が高い日でもです。
湿度が低い日では3時間もあれば十分。
浴室の乾燥機や換気扇がない我が家で、です。
けっきょく、気密がしっかりとれていて、24時間換気が計画通りに行われていれば、浴室も乾くということです。
また、高気密・高断熱なお家では、玄関・トイレ・浴室・廊下・・・家のありとあらゆる場所の温度差が少ないため、浴室に暖房機なんて必要ありません。
逆に、こうした暖房乾燥機を設置してしまうと、ダクトが出来てしまう分、気密が大幅に下がってしまいます。
気密測定では、こうしたところは塞いで測定しますが、実際の気密はダクトが外気とつながっている分、かなり下がってしまいます。
なんちゃってではない、きちんとした高気密・高断熱な住宅では、浴室の乾燥・暖房機が必要ではない。むしろあると有害であることが分かります。
③浴室の換気扇
我が家の場合は、さらに浴室の換気扇も設置していません。
上記の通り、4時間以内に乾くので必要性も感じないです。
④各居室のエアコン&エアコンダクト
これは必要なかったですね。
我が家では、自分の望む高気密高断熱のレベルに達していない=全館空調できない家になってしまった万が一の場合を考えて、各居室にエアコンの先行スリーブ工事をしてもらっています。
これ、必要なかったです。
不要な穴を開けると気密や断熱に不利にしか働きませんから。
今のところ使わない(というか一生使わない)エアコンダクトにはグラスウールを詰め込んで頂いて、断熱欠損の状態だけは防いでいます(*^_^*)
⑤床暖房
必要ないですね。
我が家では、エアコンによる24時間の全館風暖房を行っています。
玄関・トイレ・廊下・浴室・・・家の中のあらゆる場所が、すべて均質な温度になります。(真冬、1階床と2階天井の温度差が2℃程度)
どちらが快適かと言えば、床暖房に軍配は上がるのですが、床が冷たいということはありません。
設備費用や電気・ガス代、将来的な修理・交換コストを考えると、トータルの費用があまりにも高すぎます。
資産に余裕のある方は良いですが、ほとんどのご家庭がそうではないと思うので、床暖房は基本的におススメしません。
また、床暖房は一条工務店の全館床暖房に代表されるものを除いて、全館暖房ではないため温度のバリアフリーが実現できません。
ヒートショック死を主として、体への負担を考えると、やはり部分暖房はおススメできません。
同じ理由で、ホットカーペットやこたつ、ストーブ、ファンヒーター、電気毛布、湯たんぽ、パネルヒーターなども部分暖房なので温度のバリアフリーができません。
また、エアコンによる全館空調をしていれば他に暖房器具は不要になります。
⑥ハニカムシェード(ハニカムスクリーン)
これは、あくまで我が家の場合です。
温暖な大阪という気候。
さらに、窓が日本最高クラスの断熱性能を持つAPW430(YKK)です。
オール樹脂・トリプルガラス窓ですね。
この条件だと、ハニカムシェードは少し過剰装備かなと思います。
APW330やサーモスXの性能なら、ハニカムシェードで断熱性をプラスしてあげるのは良いと思います。
430だと元々の断熱性能が高いので、暑い・寒いの違いは体感上、ハニカムの有り無しでは感じません。真冬に表面温度を測定すると、数℃の温度差はあります。
ハニカムシェードはカーテンに比べると、
・高価格
・操作に時間がかかる
・壊れやすい
・デザイン性のバリエーションが少ない
というデメリットがあるので、430なら通常のカーテンでも十分のように思います。
ただ、窓の枠内に施工できるので、室内がスッキリして広く感じられるのはメリットです。
⑦浴室の窓・トイレの窓
お風呂に窓は要らなかったですね。
気密・断熱を高めることが出来ますし、建築予算も下げられます。
窓の木枠にたまるホコリの掃除もラクになります。
プライバシーや防犯面でも有利です。
我が家では浴室換気を付けてないため、浴室が換気されないというリスク対策のため、いちおう設けてしまいました。
結局、要らなかったのですが(*^_^*)
トイレの窓も同様に、
気密・断熱・建築予算・掃除・プライバシー・防犯・・・
といった観点で、窓は要らないです。
採光は照明があれば十分です。
⑧除湿機
必要性をあまり感じないです。
湿度が高い日はエアコンを除湿モードで運転すれば解決します。
我が家の場合でも、全館風に除湿冷房をかければ十分、快適になります。
除湿モードではジメジメ感が抜けないという時には、再熱除湿モードにすれば解決します。使ったことはほぼないですが。
⑨衣類の防虫剤・乾燥剤
これも同様に必要ないと思います。
クローゼットの中も十分に換気されているので、カビが生えたりジメジメと湿気を感じることはありません。
そのままクローゼットのハンガーにかけて1年間、問題なく保管できています。
ちなみに蚊取り線香(ベープマットなど含め)も必要ないと思っていましたが、玄関の出入りの時に蚊が入るときが、ごくまれにあるので、これは必要かもしれません(*^_^*)
YKKのクリアネットという網の目が細かい網戸を採用していることで、蚊の侵入もほとんどありませんが(^^)v
以上、heat20・G2グレード以上の高気密高断熱住宅に住まう者の感想でした。
追記
泉北ホームで自邸を建築中のYさんご家族。
我が家にも遠いところ、2度も訪問されるなど熱心な方です。その知識は私とは比較にならないほど博識です。
新築工事も順調に進んでいるようで先日、気密測定が行われました。
その数値は・・・驚異のC値0.3!
泉北ホームも気密の施工能力が格段に上がっていますね。
C値0.3というと、一条工務店の平均C値の2倍ありますし、気密・断熱に特化した工務店並になりつつありますね。
Yさんや大工さん、現場監督さん、職人さん方の努力の賜物ですね。
ステキですね。
しかも。隙間特性値は、さらに驚愕のn値1.01でした!! 我が家はn値1.4だったので羨ましい限り。
注
隙間特性値=n値は、家の中にある隙間が大きいのか、あるいは小さい隙間がたくさんあるのかを見分けることができる数値です。
n値が高ければ大きい隙間があるので、是正措置を取るべきところです。
温熱環境のプロたちによるとn値1.3あたりが合格点だそう。
最高値が1.00なので、Yさん邸の気密施工がこれ以上ない素晴らしい結果であるかが分かります。
ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー(2018)の大賞も受賞したことですし、気密・断熱性能もいちだんと良いものになると良いですね。
泉北ホームさん。
Yさん邸の無事の完成をよろしくお願い致しますm(__)m