お家が腐る!? ~通気工法(外壁・屋根)の大切さ~
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
先日、以下のご質問が寄せられました。
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いつも楽しみに見ています。 私も近々新築を考え、色々勉強しています。 そこで疑問がありますので、くろーばーさんの見解をお聞かせください。
壁に通気層を設けて湿気を逃がす事は、ほとんどのハウスメーカーや工務店でやっているみたいですが、屋根に通気層を設ける事はあまりやっていないみたいです。
古いお家ですと野地板が湿気だ腐食していることがあるみたいです。
くろーばーさんは屋根結露の可能性についてどうお考えですか?
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とても大切なところですよね。
ついつい設備やお洒落などに目を奪われがちですが、住宅にとって通気工法はとても大事なポイントになります。
住宅の構造躯体は木造であれ、鉄骨であれ、湿気は腐れの原因です。湿気をしっかり排出して乾燥を保つことが躯体を長持ちさせることができます。
食品でも生鮮食品は傷みが早いですが、水分量が少ない乾物は日持ちしますよね。同じ理屈です。腐朽菌が発生しづらくなるからです。
さて、まず壁の通気についてです。
コメントにもあるように基本的にほぼ全ての建築会社において、通気工法が取られているので心配は少ないです。
通気工法をとっていないのは、高気密・高断熱の工務店「低燃費住宅」のように、外壁にアルセコのような外壁材を採用している場合です。
外壁材そのものが通気できる特性がある場合ですね。
家の造り自体は良いのですが、制度上、「長期優良住宅」認定が下りなかったような気がします。(うろ覚えですいません。)
制度が造りに追いつけばと思います。
アルセコなど透湿性のある構造になっていてれば問題ありません。
注意点としては、透湿防水シートに直接、断熱材を吹きつけているような建築会社があるのですが、基本的にNGなので、こういった会社さんの場合は、きちんと説明がない限りは選ばれない方が良いです。
次に、屋根の通気工法です。
これも私が知っている限りで、通気していない建築会社を聞いたことがありません。
一般的には下図のような仕組みで通気して、外壁・屋根ともに通気して湿気がこもらないようにしています。
ちなみに、拙宅を建てて頂いた大阪の中堅ハウスメーカー・泉北ホームでも、同じように外壁・屋根の通気を行っています。
(画像は泉北ホームのホームページよりお借りしました)
以前にご紹介した積水ハウスの通気工法「デュアルベンチレーション」は、下図のような仕組み。
通気層を2層とっているわけですね。
(構造躯体が軽量鉄骨のため熱橋対策で2層とっているのかな?)
屋根の通気工法があるので湿気を排出できます。
また、夏場に屋根材が非常に高温になりますが、屋根材(瓦など)と躯体・断熱材の間に、通気層があるおかげで、直接、屋根材の熱が室内に伝わらせないという役割があります。
なので屋根材の断熱性能は設計上、基本的に無視できるわけですね。
ともあれ、近年の住宅では外壁・屋根の通気工法は、だいたい採用されているはずなので安心してください。
泉北ホームや大手ハウスメーカーでは少なくとも屋根の通気は大丈夫です。とはいえ、私が知らないだけかも知れませんので建築会社さんには確認してくださいね。
雨漏りしているので屋根材の補修を依頼したら、実は屋根裏で結露した水が落ちてきていた事例を聞いたことがありますので。
以上、お家の耐久性には欠かせない通気工法のお話でした。