一条工務店③
今日は一条工務店の換気について書きます。
一条工務店は、吸気も機械で行い、
排気も機械で行う、第一種換気システムを採用しています。
一種換気は2つに分けることができます。
つまり、
熱交換をするタイプと
熱交換をしないタイプです。
熱交換とは、たとえば、夏の暑い日にエアコンをかけているとします。
換気のために、部屋の空気をそのまま家の外に出してしまうと、
せっかく冷やした部屋の空気(熱・冷たさ)を、外に逃がしてしまうことになります。
そこで、家の外に出してしまう空気を、熱交換素子を通して排出することで、
熱交換素子に熱(冷気)を保管し、吸気で取り込む空気をその熱(冷気)を使って
冷やし(暖め)、部屋の温度に近づけてから、空気を家の中に取り入れるという仕組みです。
最近のハウスメーカーでは、この全熱交換型の第一種換気システムが増えてきました。
しかし、一条工務店のすごいところは、
この熱交換の効率がとても高いところなのです。
例えば、ローコストで有名なタマホーム。
ローコスト住宅ながら、なんと第一種換気システムを取り入れています。
MAX社製の熱交換器で、熱交換の効率は、70%です。
一条工務店が使っている、ロスガード90は、
熱交換率90%(夏は80%)という高い効率をほこります。
暖めた熱(冷やした冷気)を、すぐれた断熱性や気密性で逃がさないだけでなく、
換気していても、エネルギーを逃がさない仕組みになっています。
住宅の性能って、こんな風に伸びていくのかと
本当に驚きばかりです。
温熱環境を意識した住宅づくりの大家である、鵜野日出男さんは、
一条工務店のことを、「住宅業界の黒船」と表現したそうですが、
本当にそうなんでしょうね。
現在の日本の住宅業界を席巻しているように思います。
自分が住宅業界で務めていて、ライバル会社だとしたら、
どのように対抗するか・・。
考えられる道は5つかな。
①一条工務店よりも高性能な住宅を作る。
②一条工務店にはない独自性のある住宅を作る。
一条工務店の弱点(?)としては、外観がイマイチと言われる方も多かったので、この 辺りで攻めていける?
③一条工務店よりもお得な住宅を作る。
たとえば、タマホームやレオハウスなどに代表されるようなローコスト住宅。あるいは、建売のお家です。これは、実際に、このまま残り、売れていくように思います。
ただし、ZEHが始まり、2020年には、それなりの性能を持ったお家しか建てられなくなるので、あまりローコストだけに向いていてもダメなのでしょうが。
④一条工務店に取り入る。
歴史上ではよくありますよね。相手の国や軍隊の傘下に入ることって。で、状況次第で裏切る、みたいな。
⑤一条工務店の失脚を狙う。
まあ、営業マン個人では、よく行っていますし、私自身もよく聞きました。
一条工務店は、フィリピン製だから、安心できないですよ。とか、
一条工務店は、床暖房だから、とんでもなく高い光熱費になりますよ、とか。
一条工務店の加圧浸透式の緑色した木材を見ましたか。あんなのには住めないですよ、とか。
まあ、ネガティブキャンペーンですね。
まあ、こんなことぐらいでは、今の一条工務店は揺らぎもしないでしょう。
あるとすれば、たとえば、
創業者や役員が、何かしらの不正をした。とか。
一条工務店が使っている建材で、リコールを受けたとか。
まあ、これは本当に起こったとしたら、一条工務店内部の問題ですから、仕方ありませんよね。
ともあれ、住宅の性能をしっかり伸ばし、
日本の住環境を大きく成長させた一条工務店は、社会的も評価できるのではないでしょうか。
・・と、評論家みたいなことを言ってみました。
が、一条工務店のすごいところは、この