設計のちょっとした工夫 ~吸気口とエアコン~
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
今日はこれから家づくりをされる方のために、我が家のちょっとした設計の工夫(小細工?)を記事にしようと思います。
我が家の換気方式は3種換気です。
熱交換のない換気システムのため、吸気口からは外気と同じ温度の空気が室内に入ってきます。
大阪にある我が家。
夏。
外気温が35℃なら35℃の空気が。
冬。
ー2℃ならー2℃の空気が。
それぞれ、入ってきます。
当然、室内環境としては夏に暑い空気が入ってくるし、冬に冷たい空気が入ることになるわけです。
熱交換型の1種換気にすれば、排気する空気と外気から取り入れる空気の温度を「交換」されるので、より室内に近い温度の空気が家の中に入ってきます。
快適ですね。熱交換がない換気方式の場合は、こうした部分で快適性が劣ります。
一方で熱交換型の1種換気は、導入コストや消費電力、メンテナンスなど、主にコスト面で考慮する面も多いわけです。
寒冷地になるほど必要性が高まり、温暖地になるほど必要性は下がります。大阪では・・微妙なラインなのではないでしょうか。
尊敬するパッシブハウスジャパンの設計士・神崎先生や、新住協に加盟している兵庫県の工務店・クオホームさんでは、全熱交換1種換気を推奨されているので、やはりそちらの方が良いのかなと思います。
この辺りは、熱交換型の1種換気を安く導入できるか、換気経路まで考慮した設計をしてもらえるか、住宅メーカーによって変わってくると思います。
さて、では3種換気の場合、どうしたら良いでしょうか。
吸気口を塞げば冬の冷たい空気は入りませんが、新鮮な空気が入ってこないので、それは現実的ではありません。
窓や壁内の結露も起きてしまいますしね(*^_^*)
くろーばー家では熱交換がない3種換気のため、この辺りの快適性を考慮した設計を行いました。
まずは吸気口内部の温度を測定してみます。
*横向きの撮影ですいません。
吸気口の内部は、この日の外気温に近い8.6℃でした。
くろーばー家はUa値0.39です。温暖な大阪では、まず高断熱と呼べる住宅です。
24時間連続のエアコン暖房を行っているので、室温は21℃でほぼ一定しています。
これはリビングの壁の表面温度を測定したものです。
やはり21℃程度の温度になっていることが分かります。
そんな我が家で8.6℃という冷たい空気が、
リビングのソファ
寝室のベッド
学習机
の近くから侵入してきたら、どうでしょうか。
長時間、そこで冷気が当たり続けるとしたら非常に不快であると思います。
実際、我が家のリビングの吸気口はソファの近くにあります。しかも、困ることに冷たい空気は重く、下に降りていくという性質があります。
コールドドラフトという現象が起きるわけです。
ソファに座っている人間は吸気口に近く不快になるでしょうし、さらには冷たい空気は下に降りて、ソファに座っている人の足元の床が冷やされることで、さらに不快感が増すことになります。
そ・こ・で。
我が家では吸気口に向けて、エアコンの気流が流れるように設計しました。
そのため吸気口の近くを測定してみても、
壁の温度が変わらないことが分かります。
最も温度が低くなる吸気口の直下で、
15.5℃となりました。
8.6℃の外気がエアコンの気流と混ざることで、空気が暖められていることが分かります。
吸気口の下の方は、どうなのでしょうか。心配されるコールドドラフトの影響は、というと。
20.1℃!
まったく心配ないですね(*^_^*)
しっかりエアコンの気流でコールドドラフトを防ぐことが出来ているようです。
心配されたコールドドラフト現象も防ぐことができました。ソファの足元も測定してみると、
20.7℃!
十分に暖かいですね\(^o^)/
(裸足で生活したい方はもっと床の温度をあげる必要があります。)
エアコン1台でホントに暖かいお家になったものです(*^_^*)
測定ポイントを変えてみても、この通り。
これから家づくりで設計をされる方。
吸気口とエアコンの位置について、少し考慮してやるだけで快適なお家づくりになりますよ(^o^)/
まあ、熱交換ありの1種換気というハイテクな設備があれば必要ありませんが(*^_^*)
3種換気など熱交換のないお家では、このような設計はいかがでしょうか?
参考になれば嬉しいです。