高気密・高断熱・長持ち・ローコストな家の施主ブログwith泉北ホーム

2017年10月完成の新築一戸建てマイホーム。エアコン1台で全館風空調。冬暖かく夏涼しい暮らし。積水ハウスより800万安い建築費用、一条工務店より光熱費が安くなる家づくり。

【家づくりのテーマ】
高気密・高断熱・長持ち・低予算

【拙宅の概要】
高気密(C値0.29)・高断熱(Ua値0.39・Q値1.4)・2×6工法・HEAT20のG2グレード達成(6地域)・ZEH認定(ゼロ・エネルギー・ハウス)・パッシブデザイン・窓APW430・APW330真空トリプルガラス・玄関ドア(イノベストD50)・三種換気システム(La-60)・ホウ酸防蟻(エコボロン)・バルコニー金属防水(スカイプロムナード)・改質ゴムアスファルトルーフィング(イーグルガード)・床下断熱(フェノバボード特注120mm厚)・壁断熱(フォームライトSL140mm)・屋根断熱(フォームライト350mm)・断熱カーテン(ダブルハニカムシェード)・フロアコーティング(UVコーティング)・長期優良住宅・省令準耐火構造・許容応力度計算による耐震等級3・耐風等級2・エアコン1台による24時間の全館風空調・エアコン再熱除湿による絶対湿度コントロール・年間光熱費が約10万8000円(太陽光発電の自家消費を含んだ金額)

ホウ酸でシロアリ対策 「エコボロン」②

こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。


昨日にご紹介したシロアリ対策についてです。



現在、日本のシロアリ対策として広く使われている有機薬剤、
ネオニコチノイドやピレスロイドの問題点を取り上げました。


そして、これらの問題点を克服するため、
くろーばー家では、ホウ酸によるシロアリ対策を行います。


ホウ酸は薬剤ではなく、自然界にある鉱物です。


ホウ酸は目薬にも微量含まれる成分で、人が触れるものにも利用されています。
(目薬には現在、主に生理食塩水が使われているそうです。)


ではなぜシロアリを殺せるのに、人は平気でいられるのか。


もちろん、生物としてのサイズの違いもありますが、
一番の違いは、腎臓があるかどうかになります。


哺乳類には腎臓があるため、ホウ酸を分解して排出する機能がありますが、
シロアリなどには腎臓がないため、摂取すると死に至ります。


ちなみにゴキブリは生物として、シロアリに近い種です。
そのため、ゴキブリもホウ酸をかじると死んでしまいます。


ゴキブリ対策に「ホウ酸団子」というのは、良く聞く商品ですよね。
ちなみに、人間もホウ酸を大量に摂取すると、死んでしまいます。


しかし、食事に使う塩も、大量に体内に取り込むと死んでしまうのと同じで、
ホウ酸を大量に口にしない限りは大丈夫です。


体重60kgのヒトで、200gものホウ酸を摂取した場合、
半分のヒトが死に至る量だと言われています。


スーパーで買ってきた袋に入って入る食塩を
そのまま飲み込むような量です・・。そんな事をする人はいませんよね(*^_^*)



また、鉱物なので薬剤のように揮発することもなく、
知らない間に呼吸で体内に取り入れることもありません。


揮発することがないので、薬剤とちがって、半永久的に
効果が持続するというところが、ホウ酸塩の特徴です。


薬剤の施工では、5年ほどで効果がなくなり、
壁の中などに再び施工することは、まず無理ですから、
これがどれだけの利点になるかは、お分かり頂けるかと思います。



で、ここでホウ酸塩「エコボロン」によるシロアリ対策で、よく聞く質問がこれ。


「ホウ酸を施工したら、シロアリを呼び寄せてしまいませんか?」


おそらく、ゴキブリ対策に使うホウ酸団子を
イメージされているのだと思いますが・・・。


ホウ酸塩は、初めにご紹介したように鉱物です。


住宅メーカーの関係者でも、よく誤解していることが多いので、
声を大にして書きますが、


ホウ酸処理によって、


シロアリを呼び寄せることもないですし、
逆に、忌避させることもありません。


虫が苦手な人は、見ないでくださいね。
(画像を小さめにしておきます。)




エコボロンの実験です。
呼び寄せる効果は、もちろんありません。


上記の画像のように、食べられる木材には寄っていきます。
(エコボロンによる忌避効果ではありません。)


僕がブログでご相談を受けた方は、泉北ホーム関係者から
ホウ酸がシロアリを呼び寄せると聞かれたようです。


そんなことは決してありませんので、
ここに明記しておきます。


おそらく、ホウ酸団子と同じものだという
誤った認識からだと思いますが・・。


ゴキブリ対策のホウ酸団子は、呼び寄せて、食べさせて殺す、
という仕組みを作るため、誘引剤を練り込んであります。


昔の人もホウ酸に、きざんだ玉ねぎを入れた
自作のホウ酸団子を作ったと聞いたことがあります。同じですね。


当然、自然の鉱物であるホウ酸塩に、
玉ねぎのような成分は入って入ません。



それから、ホウ酸はシロアリがかじったときに初めて効果が出ます。
(接触毒や揮発性の物ではないので、かじらないと効果は出ません)


生命維持のプロセスに直接働きかける仕組みのため、
殺虫剤のように虫に抵抗力がついていく、ということがホウ酸の場合はありません。


ということを知って頂ければ良いかと思います。


一応詳しく書くと、


シロアリなどの生物は、セルロース(植物の細胞壁)を分解する微生物を体内に共生させていて、このおかげでセルロース(住宅では木材)から栄養分を得ることが出来る。


ホウ酸によって、この微生物を死滅させることで、セルロースを分解できなくなり、
シロアリが栄養分を得られなくなる事で、生命活動を維持できなくなる(=死ぬ)という仕組み。




ホウ酸の弱点は、水に弱いことです。
雨や水滴、湿気などによって、ホウ酸は水に溶けてしまいます。


そのため、雨水の侵入や壁内結露、床下浸水、
といった事には弱いので、こうした事への対策が必要です。


万が一、水に触れるようなことがあったら、再施工の必要があります。



2×4工法のお家では、在来工法とちがって、屋根がつくのが最後のため、
雨水に弱いホウ酸処理を行うことが、施工上かなり大変です。


くろーばー家でも、監督Dさんが苦心して、工程を組んでくれています。
本当にありがたいです。




書き忘れていたので、もう一つ追記を。


ホウ酸塩処理の「エコボロン」のメリットをもう一つ。


木造住宅の耐久性を高めるのは、シロアリ対策の他に、
腐朽菌の対策が必要です。


木材は長年そのままにしておくと、腐ってきます。
水分・湿気を糧として、腐朽菌が増えていくからです。


この腐朽菌の対策としても、ホウ酸塩は非常に有効なのです。


今日も長くなってしまいました。
いつも、読んで頂いてありがとうございます。



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