断熱材の厚みについて考える
こんにちは。こんばんは。おはようございます。
30代サラリーマンの、くろーばーです。
前回に引き続き、コメントでご質問があった、天井(屋根)・床・壁の
断熱について取り上げようと思います。
お家の断熱性能を上げるポイントは、重要箇所から
①開口部(窓や玄関ドア)
②天井(屋根)断熱
③床断熱
④壁断熱
となります。
断熱ではありませんが、温熱環境としては、
熱交換型の換気システムも大切なポイントです。
今日は断熱材を入れる箇所である、天井(屋根)・床・壁の
断熱について、考えたいと思います。
天井断熱と屋根断熱の違いは、その名の通り、
断熱材を施工する場所が、天井部分なのか、屋根の裏側なのかの違いになります。
断熱性能としては、若干、天井断熱の方が良くなります。
また、天井断熱の方が施工する面積が少なくて済むので、
施工費もやや抑えることができます。
しかも、天井断熱は屋根裏スペースを使うことで、断熱材の厚みを、
一定程度、どこまでも厚くすることができます。
一方の屋根断熱のメリットは、断熱ラインが屋根の裏側のため、
いわゆる屋根裏のスペースを居室として使うことが可能になります。
屋根裏のスペースをロフトにしたり、物置にしたり、
広めにとれば居室としても使用することも可能なわけです。
また、吹付断熱の場合、屋根断熱の方が施工が容易なため、
気密などを考えると、屋根断熱の方が良い場合もあります。
ここは、施工方法や熟練度によって、変わるところです。
住宅メーカーの状況に合わせて選ばれると良いと思います。
これまで、各ハウスメーカーを見て回ってきましたが、天井(屋根)断熱は、
100mm前後の厚みが多かったです。
(くろーばーは、大阪に住んでいますので、寒さの厳しい地域なら、もっと厚くなると思います。)
暑さ・寒さは人の感じ方や地域によるので、一概には言えませんが、
180mm以上の厚みは必要かなと個人的には思います。
次は、壁の断熱についてです。
日本の木造住宅の工法は、一般的なもので、
在来工法と2×4(ツーバイフォー)工法があります。
在来工法で使われる柱の厚みは、
3.5寸=105mm
4寸=120mm
です。
ツーバイ工法では、
2×4=89mm
2×6=140mm
です。
つまり、この厚みが断熱材の最大の厚みになるわけです。
この厚みは、外断熱を使わない限り、どの住宅メーカーでも変わりません。
くろーばーの新築パートナー・泉北ホームは、2×4工法のメーカーなので、
壁断熱の標準が、80mmになります。(最大が89mm)
くろーばー家は、壁に2×6材を使い、壁の断熱を、
80mm→130mmにしています。
このブログでも、2×4→2×6への変更について、
ご質問を頂いたことが何度かあります。
初めに書いたように、壁の断熱性能は、家全体の断熱性能の中で、
優先順位は最も低くなります。
窓や天井(屋根)などの断熱が低いのに、壁断熱を厚くしても
費用対効果は低いです。
まずは、窓。
続いて、熱交換型の換気システム、
そのあと、天井(屋根)・床、最後に壁の断熱になります。
優先順位を守って、断熱性能を効率良く上げたいものです。
また、外皮計算をした時に、壁断熱を厚くすると、数値が良くなります。
床や天井断熱を厚くするより、数値が良くなることもあります。
が、実生活の快適さを考えると、数値以上に天井や床の断熱性能の方が、
体感で良くなるので、この辺りは注意が必要です。
床の断熱についてです。
ここは、各社いろいろな断熱材、厚みになっていました。
泉北ホームでは、カネライトフォーム80mmが標準だったかと思います。
おおよそ、ハウスメーカーの中では平均的な断熱性能かと思います。
(スタイロフォームだったかも(>_<)
泉北ホームのZEH仕様(現在は、+サーモ仕様)の標準が、現時点で、
くろーばーが知る最高の熱伝導率を誇る断熱材、フェノバボードを使い、厚みは90mm。
フェノバボードの熱伝導率が、0.019なので、
高性能グラスウール16kの、0.038の倍の性能になります。
つまり、フェノバボード90mm=高性能グラスウール(16k)180mm
となります。
さすが、泉北ホームの高断熱仕様なので、これで十分かなとも思うのですが、
もうひと押し欲しい所です。
ちなみに、もともと床の厚みが90mmなのは、床材が2×4材のため、
90mm(89mm)になるわけです。
90mmの厚みでZEHをとれる断熱性能にするために、
高性能かつ高価なフェノバボードを採用されているのだと推測しています。
ここの厚みを増すためには、断熱材の増量だけでなく、
床材の厚みも変えなくてはいけませんでした。
かなりの差額が出るため、どうしようか悩んだところです。
くろーばー家では、オール電化のため床暖房は採用していません。
そうしたこともあり、床材・フェノバボードを、
90mmから120mmに変更しています。
高性能グラスウール16k換算で、240mmの厚みの断熱性能です。
気候区分Ⅵ地域の大阪では、十分な床断熱になったと考えています。
トリプルガラスの高性能窓・APW430を採用したこともあり、
断熱性能を表すUa値は、0.4以下になるかと予想しています。
近いうちに、ZEH申請の結果が出るはずなので、
結果が返ってきたら、ブログでご紹介したいと思います。
Ⅵ地域としては、G2レベルを越える、まずまずな断熱性能です。
熱交換型の換気システムでないので、Q値に換算すると、
Ua値ほどの数値にはならないかもしれません。
Q値とUa値は、断熱性能を測るものさしとして、近年、有名になりました。
Q値とUa値の関係性はあまり世に出ていないので、
そのあたりを後日ご紹介したいと思います。